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犬にブドウは与えるのはNG!理由と食べてしまったときの対策を解説

犬にブドウは与えるのはNG!理由と食べてしまったときの対策を解説
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犬にとってのブドウの危険性

人間にとって、ブドウは抗酸化物質をもたらし、健康な食事を補完する果物の一つとして人気があります。しかしながら、愛犬にとっては極めて危険な食べ物になります。ブドウは、犬にとって深刻な健康問題を引き起こす可能性があり、最悪の場合は命を奪うことさえあります。ここでは、ブドウが犬にどのような健康リスクを与えるのか見てみましょう。

ブドウが犬に与える健康リスク

ブドウの種類、調理方法、摂取量にかかわらず、ブドウ自体やその加工品(レーズンを含む)は犬にとって危険な食べ物になります。一般的には急性腎不全、つまり腎臓の機能が急速に低下する症状が現れます。この状態は命に危険を及ぼす可能性があり、適切な医療措置が迅速に施されなければ、最悪の場合、命を落とすこともあります。

もし、ブドウやレーズンを与えてしまった場合には、ただちに専門の獣医に連絡を取ることが求められます。一度犬の内臓に負荷がかかると、その回復には時間と労力が必要となります。

ブドウを食べた犬の症状

犬がブドウを食べてしまった場合、具体的にはどのような症状が出るのでしょうか。

犬がぶどうを食べて起こる「ぶどう中毒」と呼ばれている症状は、急性腎不全の症状と考えられます。ブドウを摂取した犬は、2〜5時間程度で以下のような症状を示すことが一般的です。

まず、嘔吐や下痢が見られます。 これは、体が有毒物質を排出しようとする反応でしょう。また、異常な排尿や、排尿困難、あるいは排尿の回数が減少するなどの症状も現れます。これは腎臓の機能低下を示す典型的な症状で、水分摂取や食欲不振、元気のない様子もしばしば伴います。

  • 食欲や元気がなくなり、ぐったりしている
  • 王都
  • アンモニア臭のような口臭がある
  • 尿の量が少ない、もしくは尿が出ていない
  • 意識が低下している
  • 背中を丸めてじっとしている

このような症状が現れた場合は、早急に動物病院に行き、獣医師の診察を受けるべきです。

ブドウで中毒症状を起こす理由

ブドウが具体的にどの成分によって犬に毒性を及ぼすのか。実は、現段階ではその詳細やメカニズムはわかっていません。ぶどうやレーズンを大量摂取することで、シュウ酸カルシウムが形成されやすくなることは知られていますが、近年は腎臓の組織が破壊されることによる急性腎不全が注目を集めています。

腎臓は血液を濾過し、体内に溜まった老廃物や毒素を尿として体外に出す役割を担う大切な臓器です。腎不全は、腎臓の働きを著しく低下させ、体内に老廃物が蓄積してさまざまな症状をもたらす(尿毒症)状態を指します。

犬の急性腎不全は、腎臓にかかわる部位のどこかで機能不全が発生し、わずか1日ほどで急激に腎機能が低下する病気で、命にかかわります。 犬がブドウを食べてしまった場合は、まず最初に動物病院に行き、獣医師の診察を受けましょう。

ブドウを犬から遠ざける方法

ブドウは私たち人間にとって、美味しく、栄養豊富な果物です。しかし、愛犬にとっては危険な食べ物になり得ます。ブドウは犬の腎臓に有害な成分を含んでいるため、犬が食べると腎不全を引き起こす可能性があるのです。ここでは、ブドウを犬から遠ざける方法について解説します。

愛犬が触れることのできない場所に保管する

犬がブドウを誤って食べないように、保管方法を工夫することは非常に重要です。そのためにまずできることは、犬の届かない高い場所や入れない場所に保管しましょう。

例えば、キッチンの高い棚などが考えられるでしょう。ただ、落下の危険を防ぐため、安定した場所に置くようにしましょう。また、蓋付きの容器に入れて保管すると、万が一の時に安心できる要因になるでしょう。さらに、犬がキッチンに入れないように、ゲートを設置するなどの対策もおすすめです。

訓練してブドウを食べてはいけないものと認識させる

ブドウを犬から遠ざけるために、適切な訓練も重要です。例えば、犬に「食べてはいけないもの」と理解させることです。「ノー」というコマンドを覚えさせて、それが危険や禁止を意味することを理解させると、スムーズにブドウは食べてはいけないものと認識してもらうことができるでしょう。

犬がブドウを食べてしまった場合の対処方法

犬がブドウを食べると、重篤な健康問題を引き起こす可能性があります。ブドウには犬に有毒な物質が含まれており、それが腎臓に悪影響を及ぼすのです。急性腎不全は、わずか1日前後で急速に腎不全が進行し腎臓の機能が低下する命にかかわる危険な病です。早期に発見し治療をすれば、治癒する可能性がありますが、発見が遅れ、治療開始が遅れると命を落とすことになりかねません。ここでは、具体的な対処方法を説明します。

現状把握および動物病院で早急に診察してもらう

まず、ブドウを食べてしまったことを認知し、前述した症状が見られたら、早急に動物病院に行き、獣医さんに診察をしてもらいましょう。

病院に行く際には、犬が具体的にどれくらいブドウを食べてしまったか、把握しておくとよいでしょう。

動物病院での治療

動物病院では、ブドウを吐かせる「催吐処置」や胃洗浄、血液中の有害物質の濃度を薄めたり、下痢や嘔吐で失われた水分を補給したりするための点滴などで処置を進めます。

また、その後の処置・治療法を考えるために、下記の検査も行われることがあります。

  • 腎臓の数値チェック:尿素窒素、クレアチニン
  • 炎症のマーカー:CRP(急性相タンパク)

検査の結果、上記の数値上昇が認められ、腎臓がダメージを受けていることが明らかになった場合、前述の処置や対症療法のみで回復するのは困難になります。その場合、入院して輸液と利尿薬の点滴を行う必要があります。点滴をしても尿が出ない場合は、血液透析を行う必要があります。 急性腎不全になった場合でも、治療が早急に行われ、腎臓が再生できれば、正常な状態に戻る可能性はあります。

犬にとってのぶどうの致死量とは?

ブドウは犬の体重1kg当たり3〜32gといわれており、体重3kgの犬に換算すると、ざっくりとぶどう2~3粒になります。 しかし、ぶどう中毒は死亡するケースもあることから、仮に1粒でも危険だと認識している方がよいでしょう。 実際には、たった1粒で中毒を起こしてしまう場合もあれば、3粒食べても症状が起きない犬も存在します。

ブドウ以外に、犬が食べてはいけないものの一例

ぶどうだけでなく、他の食べ物でも犬が食べると危険なものが複数存在しますので、その一例をご紹介いたします。

野菜や果物類における一例

まずは、「ネギ類」です。非常に危険な物で、玉ネギや長ネギ、ニラ、にんにく、エシャロットなどが含まれます。「アリルプロピルジスルフィド」という香味成分が犬の赤血球を溶かし、溶血性貧血が起きたり血尿が出たりします。

続いて、 「アボカド」も 犬が中毒を起こす食べ物です。「ペルシン」という成分が、下痢などを引き起こします。

乳製品における一例

犬に人間用の牛乳を与えるのは避けたほうがよいといわれています。成犬の多くは「乳糖不耐症」で、お腹を下してしまう場合があります。代用品としては、乳糖の量が少ないヤギミルクがおすすめです。

まとめ

「犬がブドウを食べることによって、中毒を起こすことを知らなかった」という飼い主さんもいたのではないでしょうか。犬のブドウ中毒はいまだにわかっていないことが多く、少量であっても犬の命をおびやかす危険があります。万が一、愛犬がぶどうを口にしてしまった場合は、早急に動物病院に行きましょう。

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