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犬にチーズを与えても大丈夫!与える効果・メリットや注意点、適量を解説

犬にチーズを与えても大丈夫!与える効果・メリットや注意点、適量を解説
犬にチーズを与えても大丈夫!与える効果・メリットや注意点、適量を解説

結論、チーズは犬に与えても大丈夫な食材です。たんぱく質やビタミン類、ミネラルが豊富に含まれており、愛犬の健康維持に役立つ食材です。しかし、与える量や与え方に注意が必要な部分もあります。本記事では、チーズが犬にもたらす栄養や効果・メリット、与える際の注意点について解説します。

目次

犬にチーズを与えても大丈夫

チーズは、たんぱく質やビタミン類(ビタミンA、B2)、ミネラル(カルシウム)などを含み、犬にとって好ましい食材です。たんぱく質は、犬にとっては、重要なエネルギー源です。皮膚・被毛などの健康維持や、筋肉維持としても効果的です。

ただし、脂質や塩分も含まれているため、与える量や与え方には注意が必要です。

犬に与えてよいチーズの種類は?

チーズは犬にとってたんぱく質が豊富で、よく好まれる食材ですが、全てのチーズが適しているわけではありません。

まず、低塩分ののチーズを選ぶことが重要です。塩分は適量であれば体液バランスや神経伝達、筋肉機能に必要ですが、過剰摂取は高血圧や心臓病、腎臓病のリスクを高めます。市販のチーズの多くは塩分が多いため注意が必要です。

また、低脂肪のチーズを選ぶことも大切です。高脂肪のチーズは肥満や膵炎のリスクを高める可能性があります。犬の健康を維持するためには、低脂肪のチーズを選ぶようにしましょう。具体的な種類としては、モッツァレラチーズ、リコッタチーズ、カッテージチーズなどが良い選択肢です。

モッツァレラチーズは比較的低脂肪であり塩分も他のチーズに比べて少ないです。さらに、たんぱく質やカルシウムが豊富で、犬の骨や筋肉の健康に良い影響を与えます。モッツァレラチーズは、柔らかく消化しやすいので、犬に与えるのに適しています。

リコッタチーズも低脂肪で塩分量が少なく、犬に安全です。リコッタチーズはクリーミーで柔らかいので、消化しやすく、特に消化器系が敏感な犬にとって良い選択肢となります。リコッタチーズにはカルシウム、たんぱく質、ビタミンAなどの栄養素が含まれており、犬の健康をサポートします。

カッテージチーズも、低脂肪で塩分量が少ないチーズです。カッテージチーズはたんぱく質が豊富で、犬の筋肉の維持や修復に役立ちます。また、乳糖含有量が低いため、乳糖不耐症の犬にも比較的安全に与えることができます。ただし、初めて与える場合は少量から始めて、犬の反応を観察することが重要です。

プロセスチーズやフレーバー付きのチーズは避けるようにしましょう。これらのチーズは加工の過程で塩分や添加物が多く含まれていることが多く、犬の健康に悪影響を与える可能性があります。特に、ガーリックやオニオンなどのフレーバーが付いたチーズは犬にとって有毒ですので、絶対に避けるようにしてください。

ナチュラルチーズ

ナチュラルチーズは、犬にとって健康的なおやつや食事のトッピングとして適しています。

ナチュラルチーズとは、乳酸菌や酵素の働きによって自然に発酵・熟成されたチーズのことで、プロセスチーズとは異なり、添加物や保存料が少ないのが特徴です。それぞれに独自の風味があります。

ナチュラルチーズの例としては上述した、モッツァレラチーズやリコッタチーズ、カッテージチーズ、クリームチーズ、マスカルポーネチーズなどが挙げられます。

プロセスチーズ

プロセスチーズは、犬に与える際に注意が必要なチーズの一つです。プロセスチーズは、ナチュラルチーズをベースにして製造されますが、加工の過程でさまざまな添加物や塩分が加えられます。

まず、プロセスチーズは、ナチュラルチーズを溶かし、乳化剤や保存料、香料、塩などを加えて再度固めたチーズです。この製造過程によって、保存性が向上し、均一な品質が保たれます。しかし、添加物や塩分の含有量が高くなるため、犬に与える際には慎重になる必要があります。

犬におすすめのチーズの種類

100gあたりの成分エネルギー
Kcal
たんぱく質
g
脂質
g
食塩相当量
g
カッテージチーズ9913.34.51.02
クリームチーズ3138.2330.66
マスカルポーネ2734.4830.09
モッツァレラチーズ26918.4620.18
リコッタチーズ1597.1570.41

参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:文部科学省
参考:ナトリウムとは食塩のことですか?|お客様相談室|ダイドードリン

チーズが犬にもたらす栄養素と効果

チーズには犬の健康維持に役立つ栄養が豊富に含まれています。代表的な栄養素とその効果について説明します。

たんぱく質

チーズに含まれるたんぱく質は犬のさまざまな生理機能を支える役割を果たしています。

まず、たんぱく質はアミノ酸という小さな単位から構成されており、これらのアミノ酸は筋肉、皮膚、被毛、爪、内臓、血液などの主要な組織の構築と修復に不可欠です。成長期の子犬や運動量の多い犬、妊娠中や授乳中の母犬には、特にたんぱく質が必要です。これにより、筋肉やその他の組織が適切に発達し、健康を維持することができます。

また、炭水化物や脂肪と並んでエネルギー源になる役割を果たします。特に、炭水化物の摂取が少ない場合、たんぱく質は重要なエネルギー源となります。

さらに、抗体や免疫細胞はたんぱく質から作られており、これらは病原体と戦い、感染症から体を守るために不可欠です。そのため、たんぱく質を摂取することで、犬の免疫が強化され、病気や感染症に対する抵抗力が高まります。

加えて、たんぱく質は酵素やホルモンの生成にも関わっています。酵素は体内の様々な化学反応を促進し、消化や代謝を助ける役割を果たします。ホルモンは体内の様々な機能を調節し、成長、代謝、繁殖、行動などに影響を与えます。

他にも、被毛の主要な成分であるケラチンはたんぱく質から作られており、犬の被毛をつややかで健康的にする効果もあります。また、皮膚の健康もたんぱく質に依存しており、皮膚が健康であることは感染症やアレルギーを予防するために重要です。たんぱく質が不足すると、被毛が薄くなったり、皮膚が乾燥したりすることがあります。

ビタミンA

チーズに含まれるビタミンAは犬の健康にとって非常に重要な栄養素です。

まず、ビタミンAは視覚の健康をサポートする栄養素としてよく知られています。特に暗い環境での視力を維持するのに役立ちます。これは、ビタミンAが目の網膜における光受容体の正常な機能を助けるためで、この光受容体が光を電気信号に変換する過程に必要です。ビタミンAの不足は、夜盲症と呼ばれる視覚障害を引き起こす可能性があります。

また、皮膚の健康にも寄与します。ビタミンAは皮膚細胞の成長と修復を促進し、健康的な皮膚を維持するのに役立ちます。ビタミンAは皮膚のバリア機能を強化し、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぎます。また、乾燥やひび割れが起こりにくい柔軟な皮膚を保つのにも効果的です。

さらに、白血球の生成を助け、病原体と戦う免疫系の一部として機能することで体を健康に保ちます。ビタミンAは特定の抗体の生成を促進し、感染症からの防衛に寄与してくれます。

ビタミンB2

チーズに含まれるビタミンB2(リボフラビン)は水溶性ビタミンであり、犬の体内でさまざまな生理機能をサポートする役割を果たしています。

まず、ビタミンB2は、脂質、炭水化物、たんぱく質をエネルギーに変換する際に必要な酵素の働きを助けます。これにより、犬の体内で効率的にエネルギーが生成され、日々の活動や運動に必要なエネルギーが供給されます。特に活発な犬や運動量の多い犬にとって、ビタミンB2は欠かせない栄養素です。エネルギー代謝がスムーズに行われることで、疲れにくく、元気で健康な生活を送ることができます。

また、細胞の正常な分裂と成長をサポートし、細胞の修復を促進します。これにより、犬の体内で傷ついた細胞や組織が効率的に修復され、新しい細胞の生成が促進されます。特に成長期の子犬や、怪我や手術後の回復期にある犬にとって、ビタミンB2は非常に重要です。

さらに、皮膚の健康を保つために必要なコラーゲンの生成を助けます。これにより、皮膚が健康で柔軟になり、被毛が艶やかで強くなります。ビタミンB2が不足すると、皮膚の乾燥、かゆみ、脱毛などの皮膚トラブルが発生する可能性があります。

加えて、抗酸化作用を持っているため、細胞の健康を保ち、老化の進行が遅らせることができます。他にも、目の正常な機能を維持するために必要な栄養素であり、特に夜盲症や白内障の予防に役立ちます。ビタミンB2が不足すると、視力の低下や目の疲れが起こる可能性があります。

カルシウム

チーズに含まれるカルシウムは、骨や歯の健康を維持するだけでなく、神経伝達、筋肉の収縮、血液凝固など、さまざまな生理機能にも関与しています。

まず、カルシウムは骨と歯の主要な構成成分であり、これらの組織の強度と硬さを保つ役割を果たします。特に成長期の子犬にとって、カルシウムは正常な骨の発達に必要です。適切なカルシウムの摂取は、骨の強度を向上させ、骨折や骨粗しょう症などの骨関連の問題を予防します。また、歯の健康を維持し、虫歯や歯周病のリスクを減少させます。

また、神経細胞間の信号伝達を助け、正常な神経機能をサポートします。カルシウムが不足すると、神経伝達が妨げられ、犬の行動や反応に影響を及ぼす可能性があります。適切なカルシウムの摂取は、神経の健康を維持し、犬の反応速度や行動の安定をサポートします。

さらに、筋肉細胞内での収縮と弛緩を調節し、正常な筋肉機能を維持します。これにより、犬の運動能力が向上し、筋肉のけいれんやこむら返りを防ぎます。

加えて、血液凝固因子の一部であり、出血を止めるために必要です。適切なカルシウムの摂取がなければ、血液凝固のプロセスが遅れ、出血が止まりにくくなる可能性があります。

鉄分

チーズに含まれる鉄分は、必須ミネラルであり、主に血液の健康や酸素運搬、エネルギー代謝に関わっています。

まず、ヘモグロビンというたんぱく質の主要成分であり、ヘモグロビンは赤血球内に存在し、酸素を肺から全身の細胞に運搬します。酸素は細胞の代謝活動に欠かせない要素であり、適切な鉄分の摂取がなければ、体内の酸素供給が不足し、エネルギーの生産が低下します。これにより、犬は元気を失い、活動力が低下する可能性があります。

また、ミトコンドリア内の酵素の構成要素であり、これらの酵素はエネルギーを生成するために必要です。細胞がエネルギーを効率的に生成するためには、鉄分が十分に供給されている必要があります。

さらに、白血球の生成と機能に関与し、免疫システムをサポートします。白血球は感染症と戦うための重要な防御機構であり、鉄分が不足すると、免疫力が低下し、犬が病気にかかりやすくなる可能性があります。

加えて、神経伝達物質の合成に必要であり、これらの物質は神経細胞間のコミュニケーションを助けます。鉄分が不足すると、神経伝達が妨げられ、犬の行動や認知機能に影響を及ぼす可能性があります。

マグネシウム

チーズに含まれるマグネシウムは、必須ミネラルであり、犬の体内でさまざまな健康効果をもたらします。

まず、マグネシウムはエネルギーを生成するための酵素の働きをサポートし、アデノシン三リン酸(ATP)の生成を助けます。ATPは、細胞内でエネルギーを供給する主要な分子であり、犬が日常的な活動を行うために必要なエネルギー源です。マグネシウムが不足すると、犬は疲れやすくなり、エネルギーレベルが低下することがあります。

また、カルシウムと一緒に筋肉の収縮を調節し、正常な筋肉機能を維持します。これにより、筋肉の健康を保ち、痙攣や筋肉の緊張を防ぐのに役立ちます。マグネシウムが不足すると、筋肉の痙攣や筋力低下が起こる可能性があります。

さらに、神経伝達物質の合成と放出を助け、神経インパルスの伝達をサポートします。これにより、犬の反応速度や協調性が向上し、正常な神経機能が維持されます。マグネシウムが不足すると、神経過敏症や神経機能の低下が発生する可能性があります。

加えて、カルシウムとともに骨の形成と維持に必要なミネラルであり、骨の強度と硬さを保つのに役立ちます。成長期の子犬や高齢犬にとって、骨の健康を維持するためにマグネシウムの適切な摂取は特に重要です。マグネシウムが不足すると、骨の密度が低下し、骨折のリスクが高まることがあります。また、歯の健康もマグネシウムに依存しており、適切な摂取により歯の強度が保たれます。

他にも、血管の健康を保ち、血圧の調整を助ける機能があります。これにより、心臓の負担が軽減され、心血管疾患のリスクが低減します。マグネシウムが不足すると、高血圧や動脈硬化のリスクが高まる可能性があります。

カリウム

チーズに含まれるカリウムは、必須ミネラルであり、犬の健康を幅広くサポートしてくれる栄養素です。

まず、カリウムは神経伝達を助け、犬の反応速度や協調性を向上させ、正常な神経機能を維持するのに役立ちます。カリウムが不足すると、神経伝達が妨げられ、筋肉の痙攣や神経過敏症などの症状が現れることがあります。

また、筋細胞の電解質バランスを保ち、筋肉の正常な機能をサポートします。これにより、犬は運動や日常の活動を効果的に行うことができます。カリウム不足は、筋力低下や筋肉の痙攣を引き起こす可能性があります。

さらに、心筋の収縮を調節し、正常な心拍リズムを維持するために必要です。これにより、血液が効果的に循環し、全身の組織に酸素と栄養が供給されます。カリウムが不足すると、心拍のリズムが乱れ、心臓の機能が低下するリスクがあります。

加えて、ナトリウムとのバランスを保ち、細胞内外の体液バランスを調整します。これにより、体内の水分が適切に管理され、血圧の維持にも寄与します。カリウムが不足すると、体液バランスが崩れ、脱水症状や高血圧のリスクが高まることがあります。

脂質

チーズには、犬の食事において重要なエネルギー源の一つである脂質が含まれています。脂質は、エネルギーを生み出すだけでなく、体温の維持、必須脂肪酸の供給、脂溶性ビタミンの吸収を促進する役割を果たします。

脂質は炭水化物やたんぱく質と同様に、犬が活発に動き回るために必要なエネルギーを与えてくれます。特に、活動的な犬や寒冷地に住んでいる犬にとって、脂質は体温を維持したり、エネルギーを補給したりすために欠かせない栄養素です。また、脂質は細胞膜の構成成分としても重要で、細胞の構造と機能をサポートしています。細胞膜は、物質の出入りを調節する重要な役割を担い、細胞内の環境を安定させるために脂質は必要とされます。

さらに、脂質には必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸など)が存在しますが、これらの脂肪酸は犬の体内で生成することができないため、食事から摂取する必要があります。オメガ3とオメガ6脂肪酸は、炎症の抑制、皮膚と被毛の健康、心臓の健康、および認知機能の維持に役立ちます。他にも、脂質が脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)の吸収を促進してくれる効果もあります。これらのビタミンは、視覚、骨の健康、抗酸化作用、血液凝固に重要な役割を果たします。

しかし、過剰な脂質摂取は肥満やその他の健康問題を引き起こす可能性があるため、バランスの取れた食事が重要です。

ナトリウム

チーズに含まれるナトリウム体内でさまざまな役割を果たす必須ミネラルです。

まず、ナトリウムは細胞の外側に存在し、カリウムと一緒に細胞の内外の液体のバランスを調整します。これにより、細胞の正常な機能が維持され、体液の均衡が保たれます。体液のバランスが崩れると、脱水や過剰な水分保持といった健康問題が発生する可能性があります。

さらに、神経細胞の興奮を伝達する電位差を生み出し、神経信号が適切に伝達されるようにします。これにより、犬の運動能力や反応速度が正常に保たれます。また、筋肉の収縮にはナトリウムが必要です。ナトリウムが不足すると、筋肉の収縮が弱まり、筋力が低下する可能性があります。

さらに、血管の収縮を促し、血圧を適切な範囲に維持するのに役立ちます。適量のナトリウム摂取は、低血圧の予防に役立つことがありますが、過剰摂取は高血圧の原因となるため、注意が必要です。

加えて、胃酸の成分の一部であり、消化を助ける役割を果たします。適切なナトリウムの摂取は、消化を促進し、栄養素の吸収を効率化します。これにより、犬が食べた食物から必要な栄養素を十分に吸収できるようになります。

しかし、チーズを通じてナトリウムを摂取する際には、量に注意することが重要です。チーズは一般的にナトリウム量が多いため、過剰に与えると高血圧や心臓病、腎臓病のリスクが高まります。

犬にチーズを与える際の適量

犬にチーズを与える場合は、体重に合わせて以下の量を参考にしてください。あくまでもカロリー上の算出値であるため、主食を阻害しない量にしましょう。

    犬の体重目安1日あたりの摂取可能目安
小型(2~5kg)6g~12g
中型(6~15kg)14g~27g
大型(20~50kg)34g~67g
※数値は、避妊・去勢済みの犬で体重相応のおやつ(1日の総摂取カロリー目安の1割)として算出

犬にチーズを与える際の注意点

チーズは、犬にも人間にも健康的な食品で、非常に多くの栄養素を含んでいます。しかし、チーズを与える際にはいくつかの注意点があるため、ご紹介します。

心臓や腎臓に疾患のある愛犬に与える際には獣医さんに相談

心臓や腎臓に疾患がある愛犬にチーズを与える際には注意が必要です。

まず、チーズに含まれる塩分(ナトリウム)についてですが、過剰に摂取するとナトリウム中毒を引き起こす可能性があります。心臓疾患を持つ犬にとって、過剰な塩分摂取は特にリスクがあります。高塩分の食事は血圧を上昇させ、心臓に余分な負担をかけることになります。心臓が正常に機能するためには適切な血圧の維持が重要であり、高血圧は心臓の働きを悪化させる可能性があります。

また、チーズを含まれるカリウムは、腎臓に疾患がある犬にとっては過剰摂取が問題となることがあります。腎臓は体内のカリウム量を調整する役割を担っていますが、腎機能が低下するとカリウムを適切に排出することができなくなります。これにより、血中のカリウム濃度が上昇し、高カリウム血症を引き起こす可能性があります。高カリウム血症は、不整脈や筋力低下、を引き起こすこともあります。

このように、心臓や腎臓に疾患がある犬にとって、チーズに含まれる塩分やカリウムは健康に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、これらの疾患を持つ犬にチーズを与える際には必ず獣医さんに相談することが重要です。

肥満・肥満気味の愛犬には控える

犬にチーズを与える際、特に肥満や肥満気味の犬には注意が必要です。チーズは高カロリーで高脂質な食材であり、過剰に与えると体重増加の原因となり、さらに肥満を悪化させる可能性があります。

肥満は関節に過剰な負担をかけ、関節炎や関節の変形を引き起こすリスクを高めます。心臓に負担をかけ、心臓病のリスクを高めます。肥満状態の犬は正常体重の犬に比べて、心臓の働きが弱くなる可能性があり、これが原因で運動耐性が低下し、さらに運動不足になるという悪循環に陥ることがあります。さらに、糖尿病のリスクも高めます。過剰な体脂肪がインスリン抵抗性を引き起こし、血糖値のコントロールが難しくなるためです。

肥満や肥満気味の犬にチーズを与えたい場合は、獣医師に相談しつつ、低脂肪・低カロリーのチーズを少量与えるようにしましょう。

アレルギー

チーズを犬に与える際には、チーズアレルギーの可能性を考慮することが非常に重要です。チーズレルギーは比較的稀ですが、アレルギー反応が起こると犬の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

まず、チーズアレルギーとは、免疫がたんぱく質に対して過剰に反応する状態です。犬がチーズを摂取した際に免疫がこの物質を異物と認識すると、アレルギー反応が引き起こされます。

チーズアレルギーの主な症状としては、皮膚のかゆみや赤み、発疹、腫れ、耳の炎症、消化不良(下痢や嘔吐)、そして重度の場合は呼吸困難やアナフィラキシーショックなどが挙げられます。

そのため、犬にチーズを初めて与える際には、少量から始めることが重要です。少量を与えた後、犬の反応を観察し、アレルギー症状が現れないか確認します。もし、かゆみ、発疹、消化不良などの症状が見られた場合は、獣医師に相談してください。

チーズの加工食品は与えない

犬にチーズを与える際、チーズの加工食品は避けるべきです。これは加工チーズやチーズを使用したスナック食品には、犬の健康に有害な成分が含まれていることが多いためです。

まず、チーズの加工食品には多くの添加物が含まれています。これらの添加物には、保存料、着色料、香料、乳化剤などがあり、犬にとっては有害である可能性があります。例えば、ソルビン酸カリウムやナトリウムベンゾエートなどの保存料は、犬の消化器官に負担をかけ、アレルギー反応や消化不良を引き起こす可能性があります。

また、塩分が非常に多い可能性があります。高塩分の摂取は、塩分の過剰摂取は、ナトリウム中毒の原因となり、症状には嘔吐、下痢、震え、発作などがあります。さらに、長期的に高塩分の食事を続けると、高血圧や心臓病のリスクが高まります。

さらに、高脂質な商品が多い場合もあります。これは、肥満の原因となり、肥満は犬の健康にさまざまな悪影響を与えます。

チーズのおすすめの与え方

主食にトッピング

チーズのおすすめの与え方としては、主食にトッピングすることをおすすめします。ドライフードやウエットフード、フレッシュフードなどの主食に、一回当たりの摂取カロリーを超えない範囲でチーズを加えると、上述した栄養素を摂取しつつ、普段とは違った食感を愛犬に楽しんでもらうことができます。

おやつ

犬にチーズを与える方法として、おやつもおすすめです。チーズはたんぱく質が豊富で美味しく、適量を守れば犬にとって栄養価の高いおやつとなります。

まず、与えるチーズの種類を選ぶことが重要です。ナチュラルチーズを選び、低塩分、低脂質のチーズを選びましょう。例えば、モッツァレラチーズやリコッタチーズ、カッテージチーズなどが良い選択肢です。これらのチーズは添加物が少なく、犬にとって安全です。

また、与えるチーズの量に注意することも大切です。チーズはカロリーが高いため、少量を与えることが推奨されます。適量を超えると、肥満や消化不良のリスクが高まります。

チーズを使った愛犬用レシピ

チーズを使った犬用(5kgを想定)のレシピを一つご紹介します。

材料

  • モッツァレラチーズ(低ナトリウム・低脂肪): 20g
  • 鶏胸肉: 50g
  • にんじん: 20g
  • ブロッコリー: 20g
  • さつまいも: 30g
  • オリーブオイル: 小さじ1/2

手順

  • 材料の準備
    • 鶏胸肉は一口大に切ります。
    • にんじんとブロッコリーは小さくカットします。
    • さつまいもも皮をむいて小さくカットします。
    • モッツァレラチーズは細かく刻んでおきます。
  • 野菜の調理
    • 鍋に水を入れ、にんじんとさつまいもを中火で茹でます。柔らかくなるまで約10分間茹でたら、ブロッコリーを加え、さらに5分茹でます。
    • 野菜が柔らかくなったら、ざるにあげて水を切り、冷まします。
  • 鶏肉の調理
    • フライパンにオリーブオイルを熱し、中火で鶏胸肉を炒めます。肉が完全に火が通るまで約5〜7分間炒めます。
    • 鶏肉が焼けたら、フライパンから取り出し、冷まします。
  • 食材の混ぜ合わせ
    • 茹でた野菜と炒めた鶏肉をボウルに入れ、よく混ぜます。
    • 細かく刻んだモッツァレラチーズを加え、さらに混ぜます。
  • 仕上げ
    • すべての材料が均等に混ざったら、犬用の食器に盛り付けます。

愛犬にチーズを与える際によくある質問

犬にどんな種類のチーズを与えるのが安全ですか?

犬に与えるチーズとしては、ナチュラルチーズが安全です。特に、低ナトリウム・低脂肪のモッツァレラチーズ、リコッタチーズ、カッテージチーズがおすすめです。これらのチーズは添加物が少なく、犬の消化に適しています。

犬がチーズを食べた後に消化不良やアレルギー反応を示した場合、どうすれば良いですか?

もし犬がチーズを食べた後に消化不良やアレルギー反応を示した場合、すぐにチーズを与えるのを止めて、獣医師に相談してください。

まとめ

チーズは犬に与えてもよい肉類で、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが含まれているため、犬の健康維持に役立ちます。ただし、中心部までしっかり加熱する必要があるので、調理の仕方には注意しましょう。

本記事を参考に、ぜひあげてみてください。

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