「そもそもドッグフードは犬にとってどんな効果があるの?」、 「愛犬にぴったりのドッグフードはどうやって選べばいいの?」、 「ドッグフードにはいろんな種類があるけど違いは?」などの疑問を持ったことはありませんか?
誰しも大切な愛犬には、健康で長生きしてほしいと思うはずです。しかし、ドッグフードの種類が多すぎて、どれを選べば良いか悩む飼い主さんもいることでしょう。
愛犬に合うドッグフードを正しく選べないと、「元気がなくなる」、 「アレルギーを発症する」、「免疫力が下がり病気を発症する」といったさまざまな不調を引き起こす可能性があります。 なぜなら、「食べること=生きること」であるからです。愛犬がどんなドッグフードを食べるかで健康寿命が変わるといっても過言ではありません。
今回は、ドッグフードとはそもそも何か、どんな効果があるのか、各フードの違い、正しい選び方などをわかりやすく解説します。
そもそもドッグフードとは?概念と種類について解説!人に良いものは犬にも良い?
ここでは、ドッグフードの概念やその種類について説明します。
ドッグフードとは?
ドッグフードとは、一言でいうと、「犬に必要な栄養バランスと健康を考慮してさまざまな方法で作られたれたごはん」です。
日本のドッグフード販売企業の多くが所属している「ペットフード公正取引協議会」によると、ドッグフードを含むペットフードについて、下記のように定義しています。
ー引用ー(ペットフード公正取引協議会)
(ペットフード公正取引協議会)
「穀類、デンプン類、糟糠類、糖類、油脂類、種実類、豆類、魚介類、肉類、卵類、野菜類、乳類、果実類、きのこ類、藻類、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、その他の添加物等を原材料とし、混合機、蒸煮機、成型機、乾燥機、加熱殺菌機、冷凍機等を使用して製造したもの、又は天日干し等簡易な方法により製造したもので、イヌ・ネコの飲食に供するもの」
ドッグフードの種類
続いて、ドッグフードの種類を水分含有量や製造工程をもとに分類してみましょう。
- ドライフード
- ウェットフード
- フレッシュフード(手作り風ごはん)
ドライフードは、水分含有量が10%程度あるいは、それ以下なので長期保存しやすく、栄養のバランスが優れたドッグフードです。
ウェットフードは、水分含有量が80%程度と高く、素材本来の風味を感じやすく、食い付きの良さが期待できるドッグフードといえます。
最後にフレッシュフード(手作り風ごはん)は、水分含有量が多く、人の食品と同じ原材料(ヒューマングレード)や調理工程で作られるドッグフードです。
なかには、手作りで愛犬にごはんをあげる飼い主さんもいますが、犬が食べられない食材には注意しましょう。
ー情報(アニコム損保)ー
(アニコム損保)
NGフード
・玉ねぎ、長ネギ、にら、ニンニク
・ぶどう、いちじく、パパイヤ、マンゴー
・生のえび、いか、たこ、かに、貝類
・キシリトール、ピーナッツ、チョコレート
これらは、犬に中毒やアレルギー症状を引き起こす可能性があります。
ドッグフードの種類①:ドライフードとは?
犬のドライフードは、愛犬の健康を支える基本的な食事として広く利用されています。一般的に水分含量が10%以下で長期保存が可能であり、開封後も品質が劣化しにくい特性を持っています。
ただし、開封後も劣化しにくい特性ではあるものの、開封後は密閉容器に入れ、直射日光や湿気を避ける涼しい場所に保管することが推奨されています。また、他のフードよりも安価である傾向にあるため、経済的にも魅力的です。
ドライフードの主成分は通常、肉類、穀物、野菜などであり、愛犬に必要なたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれています。また、製造過程で高温で調理されている場合が多く、消化が良く、栄養素が吸収しやすい形に加工されています。
さらに、硬い粒やフレーク状のフードなので、犬の歯を磨く効果もあり、歯石の蓄積を抑える助けにもなり、歯周病リスクを低減します。犬のライフステージ(子犬、成犬、シニア犬)や犬種に合わせた製品が用意されていることも多々あり、愛犬に合ったフードを選ぶことが重要です。
ドッグフードの種類②:ウェットフードとは?
犬のウェットフードは、犬の食事として広く利用されており、特に水分含有量が多い点が特徴です。その水分含有量は70~85%前後であることが多く、一般的に使用されているドライフードの水分含有量10%を大きく超えています。
通常、缶詰やパウチに密封されており、香りや豊かな味わいによって多くの犬に好まれます。主要成分には、肉や野菜などが含まれており、栄養素が豊富で消化しやすい点も魅力です。
また、柔らかい食感であるため、高齢犬や咀嚼力が低下した犬、食欲が落ちている犬に適したフードといえます。さらに、水分が多いため、腎臓の健康をサポートし、脱水を防ぐ効果もあります。
一方で、カロリーが高くなりがちなため、与える際には適切な量を守り、肥満にならないように気をつける必要があります。加えて、開封後は冷蔵保存し、数日以内に使い切ることが望ましいため、保存方法に関しても気をつけましょう。
ドッグフードの種類③:フレッシュフードとは?
犬のフレッシュフードは、主に未加工の新鮮なお肉や魚、野菜、果物、全粒穀物などからつくられ、不必要な保存料や人口添加物、酸化防止剤などが使われていないドッグフードです。
また、犬の元々の食性に近い食事ができるので、犬にとっては消化しやすく栄養価も高い食事であり、免疫力向上および健康改善につながりやすいと考えられています。
新鮮な食材は、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラル、酵素を含んでおり、愛犬の健康に大きく貢献してくれます。さらに、新鮮なお肉やお魚、野菜は、缶詰やドライフードに比べて自然な味や風味が強く多くの犬に好まれ、食欲を刺激するため、食欲が落ちがちな高齢犬や病後の回復期にある犬にとって大きなメリットになります。
ドッグフードの種類④:その他
ドッグフードの種類を水分含有量や製造工程をもとに分類するほか、素材をもとに分類する方法があります。ここでは、ヒューマングレードのドッグフードとグレインフリーのドッグフードをご紹介します。
ヒューマングレードのドッグフード
ヒューマングレード(Human Grade)は直訳すると「人間基準」という意味になります。一般的には、人間が摂取する食品と同じ品質基準を持っていることを示し、人間が食べても安全であるという品質を表しています。これは原材料や購入するフードのみを指しているのではなく、フードの保管、取り扱い、運搬などについても、人間が摂取する食べ物と同じ基準で対応されていることを示します。
ただし、国や法律によって定められている明確かつ細かな定義は存在しないため、各メーカーによって基準や認識のずれが生じている可能性もあります。
参考までに、AAFCO(米国飼料検査官協会)では、「ヒューマングレード」を以下のように定義しています。
In the AAFCO defined feed term “human grade”, the use of the term “human
参照:Human Grade Guidelines for Pet and Specialty Pet Food – Final – AAFCO
grade” is only acceptable in reference to the product as a whole. The feed
term specifies that every ingredient and the resulting product must be stored,
handled, processed, and transported in a manner that is consistent and
compliant with 21 CFR part 117 and those applicable federal human food
laws as required by ingredient, process and/or facility type.
グレインフリーのドッグフード
グレインフリードッグフードとは、稲、小麦、トウモロコシなどの穀物を原材料に使用していないドッグフードのことです。従来のドッグフードには、小麦やトウモロコシ、米、大麦、オーツ麦などの穀物が含まれていることが多いですが、グレインフリードッグフードではこれらが完全に排除されています。
その代わりに使用されている食材が、じゃがいもやサツマイモ、エンドウ豆、レンズ豆などの穀物以外の炭水化物です。これらの食材は、犬に必要なエネルギーを供給するとともに穀物由来のアレルギーを避けることができます。
グレインフリードッグフードが選ばれる多くの理由は、穀物に対するアレルギー対策もしくはグルテンに対する不耐性を持つ犬の健康に配慮している点です。また、穀物を含まない食事は消化がしやすい傾向にあり、消化器系の健康をサポートしてくれると考えられています。
犬にとってドッグフードが重要な理由・背景(健康的な影響・効果)
犬にとってドッグフードとは、身体を健康に、そして元気にしてくれる存在ですが、口にするドッグフードによっては身体を不健康にするものでもあります。
栄養バランスに関していえば、ドッグフードだけで安定した栄養成分が含まれるよう調整されています。このようなドッグフードは総合栄養食といわれます。
ここで注意しなくてはならないのが、栄養バランスは十分確保できていても素材そのものの安全性までは確保できていないドッグフードが存在するということです。
人間が食べるものは「食品」でなくてはなりませんが、犬が食べるドッグフードは「食品」ではありません。
ー引用ー(ペットフード公正取引委員会)
ペットフードは、食品ではありませんので、食品関連の法令(食品衛生法、JAS法、健康増進法等)による規制は受けません。
但し、食品の健康増進法で定められている特定保健用食品の様な効果効能に関する表示はできません。
ペットフード公正取引委員会
つまり、人間が口にできない食材や添加物でも、犬は口にできるという事実があります。
犬は人間と違って自ら栄養バランスや食材の安全性を考えて食事を摂れないからこそ、大切な愛犬が食べるドッグフードを選ぶことは、私たち飼い主にとって大きな責任ではないでしょうか。
ドッグフードの与え方と選び方
犬は人間と同じく、ライフステージや体調、体質によって必要な栄養素やエネルギー量が異なります。そのため、正しい与え方を知り、実践することが重要です。
ドッグフードのあげ方
ドッグフードのパッケージには、ライフステージや体重ごとに目安となる給餌量が記載されているので、まずは目安のとおりにあげてみましょう。愛犬にちょうど良い量かどうかは、うんちの状態や体重・体調の変化を観察して判断していきましょう。また必要に応じて獣医さんなどに相談しましょう。
ドッグフードの量が適量かどうかの判断基準は?
次の判断基準をもとに、少しずつ量を調整しましょう。
- うんちの状態を観察する
→うんちが柔らかすぎたら食べ過ぎなので減らす
うんちが硬すぎたら足りないので増やす - 体重の変化を観察する
→体重が増え続けるなら食べ過ぎなので減らす
→体重が減り続けるなら足りないので増やす
ドッグフードの選び方
愛犬のライフステージやアレルギー、健康状態によって、選んだ方が良いドッグフードは異なるため、選び方をお伝えします。
ドッグフードの選び方
愛犬の元気と健康をサポートするドッグフードの選び方については、次の5つのポイントを押さえて選びましょう。
- ライフステージ(子犬期・成犬期・シニア期※)にあったドッグフード
- 体調や体質に合ったドッグフード
- 栄養バランスが満たされているドッグフード
- 安全性に問題がないドッグフード
- 原材料を育てる段階から人工添加物を使用していないドッグフード
- 子犬期を成長期、成犬期・シニア期を維持期とする
次に詳しく解説します。
ライフステージ(子犬期・成犬期・シニア期)にあったドッグフードを選ぶ
犬のライフステージは子犬期・成犬期・シニア期に分けることができます。
子犬期はまさに成長期です。成犬に比べると2倍近いエネルギー量や成長するための栄養を必要とします。たくさん食べて元気に育たなくてはならない時期ですが、まだ胃も小さく消化能力も万全でないため、少ない量でしっかりエネルギーや栄養を摂取できるよう調整されている子犬用フードをあげると良いでしょう。
成犬期の犬は、健康を維持する食事になります。栄養バランスに優れた総合栄養食を与えましょう。子犬期ほど活動量は多くありませんが、まだまだ運動を楽しめる時期なので、十分な栄養とエネルギーを摂らせてあげることが大切です。
逆にシニア期の犬については、ドッグフードによっては関節に良い成分が入ったものなど、シニア期特有の不調をケアできるよう調整されたフードがおすすめです。
ドッグフードは、できるだけライフステージごとにつくられたものをあげると良いでしょう。
体調や体質に合ったドッグフードを選ぶ
人それぞれ体質や持病があるように、犬も皮膚病やアレルギーなどさまざまな不調をかかえることも少なくありません。
通常のドッグフードは総合栄養食といわれ、犬に必要な栄養やエネルギーをそれだけで満たせるよう調整されています。一方で、療養食といわれるドッグフードは、不調を改善することに特化したフードです。そのため、栄養が偏ることがあり、獣医師の指示のもと与える必要があります。
また、犬によってはドライフードを食べてくれなかったり、アレルギーがあって食べられなかったりします。
その場合は、ドライフードではなくウェットフードやフレッシュフードで食欲をわかせたり、アレルゲン除去されたフードを選んだりして健康を維持することが大切です。
栄養バランスが満たされているドッグフードを選ぶ
日本のほとんどのドッグフードはAAFCO※というペットフードの栄養基準を公表している米国の団体にならい、栄養バランスを調整し販売しています。そのため、販売されているドッグフードの多くは、この栄養基準をほぼ満たしているといえます。
しかし、 AAFCOは栄養基準のみチェックしており、原材料の品質や安全性までチェックをしていません。栄養基準は満たしていても、使用された原材料に粗悪なもの(人間が食べられないもの)や人工添加物を混ぜて販売されているドッグフードがあることも事実です。
飼い主である私たちは、愛犬の元気と健康のためにも本当に安心・安全なドッグフードを選ばなくてはいけませんね。
安全性に問題がないドッグフードを選ぶ
ドッグフードの安全性は、パッケージに記載されている「人工(合成)添加物」「4Dミート(○○ミール)」「肉副産物」などの表示を見て選びましょう。これらが含まれているドッグフードを長期間摂取し続けると、免疫力低下による発がんや下痢、アレルギーの発症などを引き起こします。
先述したとおり、ドッグフードは「食品」ではないため、原材料の安全性や品質の規制が緩い現状があります。
「添加物」は、特にドライフードの劣化を防ぐためや、栄養成分を補給するためにある程度は必要ですが、注意するべきはリスクのある添加物を使用していないかの確認です。
危険な人工(合成)添加物の一例
- エトキシキン
- BHA
- BHT
- 着色料 など
安全な天然由来添加物の一例
- ビタミン類(ビタミンC、E など)
- ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、無水ヨウ素酸カルシウムなど)
原材料を育てる段階から人工添加物を使用していないドッグフードを選ぶ
ドッグフードで使用する原材料(特に肉類)が、どのように飼育されていたのかがわかる安全なものを選びましょう。なぜなら、原材料を育てる段階から加工するまでに添加物を使用しても記載義務がないため、本当の意味での無添加とはいえないからです。
鶏や豚、牛など、飼育している間に病気を予防するために、抗生物質などを使用するのはやむを得ないこともあります。しかし、飼育の段階から可能な限り人工添加物を使用していないものを選ぶことでさまざまなリスクを低減することができます。
例えば、ホルモン剤や抗生物質不使用などの表示をしているものが理想です。
安全性についての情報(ヒューマングレードの食肉を使用等)が記載されているドッグフードを選ぶことも選択肢にいれると良いでしょう。
ドッグフードの3つの種類とメリット・デメリット
ドッグフードには、いろいろな分け方がありますが、今回は、水分量や原材料の品質をもとに
- ドライフード
- ウェットフード
- フレッシュフード
の3つに分けて解説します。
一番メジャーで認知度も高いドッグフードはドライフードで、多くの犬が食べています。また、食欲が少ない、アレルギーなどでドライフードが食べられない、より高品質なものを食べさせたいなどの理由で、ウェットフードやフレッシュフードを食べる犬もいます。 それぞれにメリット、デメリットがあるため、詳しく解説します。
ドライフード | ウェットフード | フレッシュフード | |
特徴 | ・水分量10%以下 ・種類が豊富で最も流通しているドッグフード | ・水分量80%以上 ・水分含有量が多い | ・水分量80%以上 ・水分含有量が多く、人の食品と同じ原料や工程(調理) |
製造工程 | ①原材料受入れ、保管→②計量、混ぜ合わせ粉砕→③加熱→④乾燥・冷却 | ①原材料受入れ、保管→②混ぜ合わせ、缶などに充填→③加熱・殺菌→④冷却 | ①原材料受け入れ、丁寧にカット→②スチーム加熱で殺菌→③3、粉砕、混ぜ合わせ→④充填、真空パック→⑤急速冷凍 |
メリット | 種類が豊富、栄養バランスに優れている、保存しやすい、手軽に与えられる | 食いつきが良い、水分補給ができる、消化が良い | スチーム加熱のため栄養吸収率が高い、食いつきが良い、安全性が高い、水分補給ができる、消化が良い |
デメリット | 別途水分補給が必要、風味が劣る、シニア犬には食べづらい | コスパが悪い、栄養が偏りがち、開封後は日持ちせず、歯石が溜まりやすい | 開封後は日持ちせず・冷凍または冷蔵保存が必要 |
コスパ | 良い | 悪い | 悪い |
例 | ミシュワン小型犬用 | ブッチ | ペトコトフーズ |
- 参考:農林水産省
- 参考:ペットフード公正取引委員会
ドライフードの製造工程とメリット・デメリット
ドライフードは種類が多く、最も一般的に流通しているドッグフードです。
- 原材料受入れ・保管
- 計量・混ぜ合わせ粉砕
- 加熱
- 乾燥・冷却
以上の工程を経て作られます。
ドライフードのメリット
- 低水分含有量(10%以下)で長期保存できる特徴があり、取り扱いがしやすい
- 栄養バランスに優れている
- ウェットやフレッシュフードと比べてコストパフォーマンスの良いドッグフードが多い
- 手軽に与えられる
- 種類が豊富なので、選択肢が多い
ドライフードのデメリット
- 水分含有量が低いため、別で水分補給する必要がある
- 風味が劣る
- シニア犬は食べづらい
ウェットフードの製造工程とメリット・デメリット
ドライフードの次に目にするウェットフードは水分量が80%程度と多く、パウチや缶に充填されています。
- 原材料受入れ、保管
- 混ぜ合わせ、缶などに充填
- 加熱・殺菌
- 冷却
以上の工程を経て作られます。
ウェットフードのメリット
- 水分量が多いため、別途水分を摂らなくても補給できる
- 素材そのものの香りが強く、食いつきが良い
- 柔らかいものが多いため、シニア犬など、噛む力が弱い子も食べやすい
- 消化しやすい
ウェットフードのデメリット
- コストが高め
- 保存期間が短い
- 歯石が溜まりやすい
- 栄養が偏りがち
- 開封後は日持ちしない
フレッシュフードの製造工程とメリット・デメリット
フレッシュフードは、水分含有量が80%程度とウェットフードと変わりませんが、人の食品と同じ原料(ヒューマングレード)や工程(調理)を経て製造されるのが大きな特徴です。
- 原材料受け入れ・丁寧にカット
- スチーム加熱で殺菌
- 粉砕、混ぜ合わせ
- 充填、真空パック
- 急速冷凍
以上の工程を経て作られます。
フレッシュフードのメリット
- 水分量が多いため、別途水分を摂らなくても補給できる
- スチーム加熱のため栄養吸収率が高く、消化しやすい
- 柔らかいものが多いため、シニア犬など、噛む力が弱い子も食べやすい
- 素材そのものの香りが強く、食いつきが良い
- 使用する原材料の安全性が高い
フレッシュフードのデメリット
- コストが高め
- 開封後は日持ちしない(ウエットフードよりは日持ちする)
- 冷蔵や冷凍での保存が必要
このように、ドッグフードは種類によりメリット・デメリットがあるので、あなたの愛犬に合うものを選びましょう。
よくある疑問と回答
ここからは、ドッグフードについてよくある疑問についてお答えします。
- ドッグフードを違う商品に変える際の注意点は?
-
ドッグフードを切り替える際は、一度に切り替えを完了せず、日数をかけて少しずつ新しいフードに慣らしてあげましょう。突然切り替えてしまうと、消化不良を起こし、下痢や嘔吐などさまざまな不調を起こしてしまうので注意が必要です。
ライフステージの変化や犬の食欲低下、総合栄養食から療養食への切り替えなど、ドッグフードを変更するタイミングがいくつか訪れます。可能であれば10日くらいかけて慣らしてあげましょう。
切り替え例
1日目…これまでのドッグフード90%+新しいドッグフード10%
2日目…これまでのドッグフード80%+新しいドッグフード20%
3日目…これまでのドッグフード70%+新しいドッグフード30%
・
・
10日目…新しいドッグフード100%
- ドライフードとウェットフードは混ぜてもいいの?
-
ドライフード、ウェットフードにかかわらず、切り替えの場合を除いて基本的には混ぜるべきではありません。
理由
- 給与量が曖昧になるため、体重の増減が激しくなる可能性
- 栄養バランスに偏りが出る可能性
- 消化不良による下痢や嘔吐などの身体症状が出る可能性
ドッグフードの食いつきが悪い、または食欲がない愛犬を見て少しトッピングを乗せてあげるということはあるかもしれません。
できる限り、トッピングは最小限になるよう心がけ、愛犬が食べてくれる良質のドッグフードをみつけましょう。
食欲不振・食いつきが悪い時の対処
- 少しお湯でふやかす、レンジで少し温める→風味が増します
- おやつを控える→空腹の時間を増やします
- 運動量を増やす→エネルギー消費により食欲がわきます
- ドッグフードを変えてみる
- ウェットフードとフレッシュフードに明確な違いはあるの?
-
定義としてウェットフードとフレッシュフードの明確な違いはありませんが、当サイトでは次のように考えています。
ウェットフードとフレッシュフードに共通すること
- 水分量が80%前後で、ドライフードに比べて犬の嗜好性が高い傾向
- 開封後の日持ちはしない(ややフレッシュフードの方が長持ち)
- 消化しやすい
- ドライフードに比べて、コストパフォーマンスは悪い傾向
ウェットフードとフレッシュフードの違い
- フレッシュフードはスチーム加熱のため、ウェットフードより栄養吸収率が高い
- フレッシュフードは人間と同じ品質の食材(ヒューマングレード)を使用しているため、安全性が高い
- フレッシュフードは人工添加物不使用なため、安全性が高い
- 総合栄養食と療養食の違いってなに?
-
総合栄養食とは、ドッグフードと水だけで、犬の成長段階に合わせて健康を維持できるように栄養バランスが調整されたごはんのことを指します。
療養食とは、病気などの改善を目的として、栄養成分の量や比率が調整されたごはんを指します。必ず、獣医師の診断のもとに与えなくてはなりません。
療養食は、総合栄養食と違って、栄養バランスが万全ではないので長期間与えるのは避けた方が良いでしょう。あくまで、病気療養のための食事と認識しておきましょう。
- 4Dミートについて詳しく知りたい
-
4Dミートとは
- Dead(食肉用以外の理由で死んでしまった動物の肉)
- Diseased(病気で死んだ動物の肉)
- Dying(死にかけの動物を殺処分した肉)
- Disabled(なんらかの障害があった動物の肉)
表記の一例
- 肉副産物
- ○○ミール(ボークミール、チキンミール、フィッシュミール など)
人間用として加工できない不過食部位は処分するにも費用がかかります。そこで、ドッグフードなどのペットフードに使用できれば、家畜業者の費用負担は無くなり、ドッグフード製造会社は安い費用で原料を仕入れられるのでお互いにとってメリットがあるのです。
まとめ
今回は、ドッグフードとは何か?について解説しました。ドッグフードは、犬が健康に生きる上で必要な栄養や活動するためのエネルギーをバランス良く摂取させてくれるごはんです。
日本では、ドッグフードの扱いに関してはまだまだ遅れており、全てのドッグフードが安全・安心であるとはいえません。あなたが大切な愛犬の健康を守るために、安全・安心なドッグフードを選ぶ必要があります。一日でも長く愛犬と楽しくて幸せな日々を送りましょう。