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犬に里芋(さといも)を与えても大丈夫!与える効果・メリットや注意点、適量を解説

犬に里芋(さといも)を与えても大丈夫!与える効果・メリットや注意点、適量を解説
犬に里芋(さといも)を与えても大丈夫!与える効果・メリットや注意点、適量を解説

結論、里芋(さといも)は、犬に与えても大丈夫な野菜です。ビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれているため、愛犬の健康維持に役立ちます。

しかし、与える量によっては体調不良などにつながる可能性もあるため注意が必要です。本記事では、里芋(さといも)が犬にもたらす栄養素やその効果、メリット、与える際の注意点などについて解説します。

目次

犬に里芋(さといも)を与えても大丈夫

冒頭にも記載しましたが、里芋(さといも)は犬に与えても大丈夫な野菜です。里芋(さといも)には、ビタミン類(ビタミンB1、B2、B6、C)やミネラル(カリウム、マグネシウム、リン)、食物繊維(ガラクタン)が含まれており、イモ科のなかでは低カロリーで愛犬の健康維持に役立ちます。

ただし、与えすぎると疾患につながる可能性のあるシュウ酸なども含まれているため、与える量には注意が必要です。

犬に与えてよい里芋(さといも)の部分は?

里芋(さといも)には、実や皮といった部位があります。これらについて与えてもよいか、避けた方がよいか解説をします。

里芋(さといも)の実

里芋(さといも)の実の部分は、犬に与えても大丈夫な部位です。ただし、犬は野菜の消化を得意としていないので、与える際には茹でたり蒸したりするなど加熱調理をしましょう。また、そのまま与えると喉につまるおそれもあるため、食べやすいサイズにカットすることをおすすめします。

里芋(さといも)の皮

里芋(さといも)の皮は、実に比べてより消化しづらいのでなるべく皮を切り離してから与えましょう。また、皮に近い部分の実はシュウ酸が多く含まれている傾向にあるため、少し厚めに切ることをおすすめします。

里芋(さといも)が犬にもたらす栄養素と効果

里芋(さといも)には、犬の健康維持に役立つ栄養が豊富に含まれています。代表的な栄養素とその効果について説明します。

ビタミンB

里芋(さといも)には、ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6)が含まれており、ビタミンB1、B2、B6は、皮膚や被毛、粘膜を健康な状態に保つ働きをすると考えられています。ビタミンB1が不足すると、皮膚トラブルや毛艶が悪くなったりします。ビタミンB2が不足すると、皮膚や被毛の乾燥につながるおそれがあります。ビタミンB6が不足すると、皮膚や神経、血液の異常を引き起こす可能性があります。

ビタミンB1

ビタミンB1は、皮膚や粘膜の健康を維持するのに貢献します。不足すると、皮膚にトラブルが起こったり、毛艶が悪くなったりすることがあります。また、歩行障害や筋力低下にもつながります。

ビタミンB2

ビタミンB2は、細胞のエネルギー生産と赤血球形成に必要な栄養で、犬のエネルギーレベルを維持し、皮膚や被毛の健康をサポートします。

ビタミンB3(ナイアシン)

ビタミンB3(ナイアシン)は、エネルギー源となったり、タンパク質、糖質、脂質を代謝する際に利用されたりします。ナイアシンが欠乏すると、皮膚の炎症や下痢、認知症につながるそれがあります。の原因となるとも知られています。

ビタミンB6

ビタミンB6は、アミノ酸の代謝をサポートする働きがあります。犬の皮膚や粘膜の健康な状態を維持します。

ビタミンB9(葉酸)

葉酸は、ビタミンB群の一つで、DNAの合成に関わる栄養素です。細胞の生産や再生を支援する役割を果たします。そのため、お腹に赤ちゃんのいる母犬や、成長期の犬に必要な栄養素であると考えられています。

また、赤血球の生成にかかわっており、不足すると貧血や口内炎になる可能性があります。

ビタミンC

ビタミンCに、病気や老化の原因となる活性酸素を取り除く強力な抗酸化作用があります。そのため、体を健康に保つために必要な要素といわれることもあり、 免疫力を維持し、病気の予防などにもつながります。

また、解毒やホルモン代謝を担う酵素のサポートや、コラーゲン合成への関与、鉄分の吸収促進など、愛犬に役立つ役割を果たしてくれます。


犬は、体内でビタミンCを合成することができるため、犬にビタミンC摂取は不要といわれることもありますが、昨今の研究結果から犬もビタミンC欠乏症があることが発見されました。これらを考えると、食べ物やサプリメントからビタミンCを補給するのもよいかもしれません。

ビタミンE

里芋(さといも)に含まれるビタミンEは、抗酸化作用を持っており、体内の酸化ストレスから細胞を保護します。酸化ストレスは細胞や組織への損傷を引き起こす可能性があります。また、犬の免疫力を強化し、感染症から身を守るのに役立ちため、高齢の犬や免疫力が弱っている犬にとって重要です。

他にも、筋肉と神経の正常な機能をサポートし、筋肉の強化と神経伝達に寄与したり、皮膚および被毛の健康をサポートし、かゆみや炎症を軽減するのに役立ちます。

カリウム

カリウムは、細胞内の浸透圧を調整し、水分排出を調整してくれる働きがあります。体内の余分な塩分を尿と一緒に体外に排出することで、血圧を下げる効果もあります。他にも心臓や神経、筋肉の動きにも関係しているといわれています。

ただし、腎臓や心臓に問題のある愛犬の場合、過剰なカリウム摂取は疾患の進行をより進めてしまう危険性もあるので、与える前に獣医さんに相談しましょう。腎臓の働きが低下すると、「高カリウム血症」になる可能性があり、四肢の痺れや筋肉の衰え、けいれん、不整脈や頻脈などの症状が現れる場合があります。

マグネシウム

マグネシウムは、体内のミネラルバランスを整え、血圧や体温維持にかかわっています。また、骨の成分としても重要であり、マグネシウムの半分以上が骨に貯蔵され、丈夫な骨や歯を作る上で欠かせない成分です。不足すると不整脈、血圧上昇、心疾患のリスク、精神の不安定につながる可能性があります。

マグネシウムは全ての細胞や骨に存在しており、300種もの酵素反応に関わっているといわれており、愛犬の健康をサポートしている要素の一つです。

ただし、愛犬の腎機能が低下している場合は、排泄能力が落ちて高マグネシウム血症になるおそれもあるため、与える際には注意しましょう。

リン

リンはカルシウムとともに、骨と歯の形成に重要な役割を果たします。成長期の犬にとっては特に必要です。また、神経や筋肉を正常に保つ効果も期待できます。

食物繊維(ガラクタン)

里芋(さといも)には、皮を剥くと、ぬめりがあることがわかりますが、ぬめりの元はガラクタンという食物繊維です。水溶性食物繊維に一つで、胃壁や腸壁の粘膜を保護し、消化を促す働きがあります。ほかにも、過剰な糖分の吸収を抑制したり、免疫力を向上したりする効果も期待されています。食物繊維の摂取は、便秘改善につながります。

水分

里芋(さといも)には水が豊富に含まれています。水分は生命維持に欠かせない成分で、普段あまり水を飲まない傾向の愛犬の水分補給として役立ちます。一方で、与えすぎると下痢などを引き起こす可能性もあります。

シュウ酸

シュウ酸は、腎臓や膀胱、尿道などの泌尿器で結石をつくる原因となる物質なので、里芋(さといも)の与え過ぎは避けてください。とくに、腎臓病を患っている犬や尿路結石症がある犬には与えないほうがよいでしょう。

犬に里芋(さといも)を与えるメリット

里芋(さといも)は食物繊維が豊富であり、犬の腸内の健康をサポートします。食物繊維は便通を改善し、便秘や下痢の予防に寄与します。また、ビタミンB群や、ビタミンC、ビタミンEが含まれており、これらの栄養素は犬の免疫を強化し、エネルギー代謝をサポートします。

さらに、里芋(さといも)にはミネラルであるカリウムが豊富に含まれています。カリウムは神経や筋肉の正常な機能に寄与し、血圧の調節にも関与します。

犬に里芋(さといも)を与える際の適量

犬に里芋(さといも)を与える場合は、体重に合わせて以下の量を参考にしてください。あくまでもカロリー上の算出値であるため、主食を阻害しない量にしましょう。

    犬の体重目安1日あたりの摂取可能目安
小型(2~5kg)35g~71g
中型(6~15kg)81g~161g
大型(20~50kg)200g~397g
※数値は、避妊・去勢済みの犬で体重相応のおやつ(1日の総摂取カロリー目安の1割)として算出

犬に里芋(さといも)を与える際の注意点

里芋(さといも)を犬に与える際の注意点について詳しく説明します。

里芋(さといも)の調理方法

里芋(さといも)は、皮の近くにシュウ酸が多く含まれている傾向にあるため、少し厚めに切って、実を茹でたり蒸したりするなど必ず加熱しましょう。

里芋(さといも)に含まれるシュウ酸は、水に溶けやすいため、茹でることで一部取り除くことができます。茹でた際に出たアクにはシュウ酸が多く含まれているため、必ずアクを取り除くことも忘れないようにしましょう。生で里芋(さといも)を与えると、中毒につながりやすくなるので、避けることをおすすめします。

また、丸飲みすると喉につまるおそれもあるため、食べやすいサイズに切ってから与えることをおすすめします。

与えすぎには注意

里芋(さといも)には、シュウ酸やゴイトロゲンが含まれており、過剰摂取すると疾患につながるおそれがあるため、上述した適量以下を与えるようにしましょう。

里芋(さといも)アレルギー

里芋(さといも)には、少量ですがタンパク質が含まれており、食物アレルギーを引き起こす可能性があります。最初は少量から与え、皮膚の痒みや湿疹、下痢、嘔吐、元気がなくなるなどが起こらないことを確認しましょう。問題なければ、その後も与えて問題ありませんが、異常が見られた際には、速やかにかかりつけの獣医さんに相談しましょう。

心臓や腎臓に疾患のある愛犬に与える際には獣医さんに相談

里芋(さといも)にはカリウムが含まれており、心臓、腎臓に疾患のある犬には制限が必要な成分です。腎臓の機能が低下していると、カリウムの排泄が減少し、高カリウム血症を発生する可能性があり、筋力低下、不整脈、消化器症状など発症するおそれがあります。

尿路結石やその疑いのある愛犬に与える際には獣医さんに相談

里芋(さといも)にはマグネシウムやシュウ酸が含まれており、腎臓や膀胱、尿道などの泌尿器で結石をつくる原因となる物質です。加熱することで、シュウ酸は減らすことができるので、与える際には加熱調理をしてからがおすすめです。尿路結石やその疑いのある愛犬には与える際には獣医さんに相談しましょう。

里芋(さといも)の煮付けなどの加工食品は与えない

里芋(さといも)の煮付けなど、人が食べる加工食品は、犬にとって過剰な塩分が添加されていることが多いので、与えないようにしましょう。これらを与えると胃腸炎や、カロリーの過剰摂取につながります。

里芋(さといも)のおすすめの与え方

里芋(さといも)おすすめの与え方としては、主食にトッピングすることをおすすめします。ドライフードやウエットフード、フレッシュフードなどの主食に、一回当たりの摂取カロリーを超えない範囲で細かく刻んだ里芋(さといも)を加えると、上述した栄養素を摂取しつつ、普段とは違った食感を愛犬に楽しんでもらうことができます。

里芋(さといも)を使った愛犬用レシピ

材料

  • 鶏むね肉: 100g
  • 里芋: 1個
  • にんじん: 1/4カップ
  • ほうれん草: 1/4カップ
  • オリーブオイル: 1小さじ

手順

  • 鶏むね肉を茹でて、細かく切ります。
  • 里芋を蒸して皮を取り、細かく切ります。
  • にんじんも蒸して細かく切ります。
  • ほうれん草は茹でて細かく切ります。
  • すべての材料をボウルに入れ、オリーブオイルを加えてよく混ぜます。

愛犬に里芋(さといも)を与える際によくある質問

里芋(さといも)を生で与えてはいけない?

犬に里芋(さといも)を与える際には、茹でたり蒸したりするなど加熱してから与えるようにしましょう。シュウ酸が含まれているため過剰に摂取すると尿路結石を引き起こす可能性があります。

里芋(さといも)のぬめりは大丈夫?

里芋(さといも)のぬめりは食物繊維であるガラクタンによるもので、胃壁や腸壁の粘膜を保護し、消化を促す働きがあります。そのため、問題ありません。ただし、与えすぎは注意しましょう。

まとめ

里芋(さといも)には、ビタミン類やミネラル、食物繊維が豊富に含まれているため、犬の健康維持に役立ちます。

ただし、本記事でご紹介したように、与える量やその方法は正しいものを守りましょう。

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