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犬へのさつまいもの与え方や効果、注意点などを解説! 

犬へのさつまいもの与え方や効果、注意点などを解説! 
犬へのさつまいもの与え方や効果、注意点などを解説!
目次

犬がさつまいもを食べても大丈夫

さつまいもは、犬が食べても問題ありません。

さつまいもは食物繊維を多く含み、加熱して食べると甘味が出るため、さつまいもが好きな犬も多いでしょう。また、栄養価も非常に高い食材です。ただし、生のままで与えてしまうと消化がしづらく腹痛などを起こす可能性もあるため、与え方や注意点などを見ていきましょう。

犬にとってのさつまいもの栄養価

さつまいもはビタミンやミネラルが豊富に含まれていることから、犬の健康にとって非常に有益な食材です。特にビタミンAが多く、視力の維持や皮膚の健康に効果的です。また、食物繊維も豊富で、犬の消化器官の健康維持や便秘の防止や腸の働きを活発にする効果もあります。

さらに、さつまいもはタンパク質や脂肪が少なく低カロリーなので、ダイエット中の犬の食事にも適しています。

しかし、与えすぎてしまうと腹痛などの原因になるため、バランス良い食事を心がけることが大切です。

でんぷん(炭水化物)

さつまいもは炭水化物のため、エネルギー供給源になります。ただし、使いきれなかった糖質は脂肪となり体内に蓄積されていくので、与える量には注意が必要です。特に、さつまいもを食べた後は血糖値が上がりやすくなるため糖尿病を患っている犬や体重制限をしたい犬には与えない、あるいは少量を与える程度にとどめましょう。

食物繊維

食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、焼いたさつまいも100gあたりに含まれる食物繊維は、水溶性食物繊維が0 .6g、不溶性食物繊維が2.8gです。

水溶性食物繊維は、腸のなかで糖質の吸収を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を穏やかにする働きやコレステロールを排出する効果があります。

一方で、不溶性食物繊維には腸のなかで水分を吸って大きく膨らみ、腸壁を刺激しスムーズな排便を促し、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌のエサとなる働きがあるため、お腹の調子を整えてくれる効果があります。

ただし、過剰に摂取すると腸のなかで便が大きく膨らみすぎて、便が出にくくなる場合もあるため、愛犬が便秘だからと言って与えすぎないようにしましょう。

カリウム

さつまいもには、ミネラルの一つであるカリウムが多く含まれています。カリウムは過剰な塩分を排出し、ナトリウムとのバランスを保ち血圧を安定させる効果があります。

ただし、加齢や腎臓病で腎臓の機能が低下していると、余分なカリウムを上手に体外に排出できなくなり、血液中のカリウム濃度が上がる「高カリウム血症」になる可能性があります。高カリウム血症は、痙攣や頻脈、不整脈などを引き起こす原因になり、重篤になると命に関わることもあります。

シニア犬や腎臓病のある犬、心機能が低下している犬にさつまいもを与える際には摂取量に注意が必要です。

ビタミン

さつまいもには、各種ビタミンが多く含まれています。熱に弱いビタミンですが、さつまいものでんぷん粒でおおわれているため、加熱をしてもビタミンの損失が少ない特徴があります。体内の脂質の酸化を防ぎ、老化防止に役立つビタミンE や、被毛の健康を保つビタミンB、コラーゲン生成に必須のビタミンCなどが含まれています。

ヤラピン

腸のぜん動運動を促す働きがあります。熱を加えても減少しにくく緩下剤としての効果があり、食物繊維との相乗効果で便秘解消に大きな改善が期待できます。

クロロゲン酸

ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用と抗炎症作用があり、老化防止に効果的です。ただし、さつまいもに含まれるポリフェノール総量の80%が、表皮から約5mmのところに存在しているため、クロロゲン酸を摂取するなら皮つきのまま短時間で蒸し上げる調理方法がよいでしょう。

さつまいもの与える方と注意点

さつまいもは、さまざまな栄養素を持つ一方で、過剰摂取や適量を守らないと犬の健康を害する可能性があります。カロリーも高いため、嗜好食としてあげるようにしましょう。特にアレルギーを持つ犬にとっては深刻なトラブルを引き起こすときもあります。さつまいもを与える際の注意点をみていきましょう。

食材の処理方法

生のさつまいもは消化に悪いため、下痢や嘔吐などの症状を引き起こす可能性があります。茹でたり蒸したりして、なかまで柔らかくし、愛犬に合った大きさにカットして与えましょう。加熱したさつまいもは甘味が強くなるので犬も好みます。

しかし、犬は熱すぎる食べ物は苦手なので火傷しないよう人肌に冷ましてから与えるように注意しましょう。

与えるタイミング

消化に時間がかかるため散歩や運動の前は避け、食事の後やおやつ時間に与えることを推奨します。また、さつまいもは冷蔵保存が必要な食品のため、食後すぐに食べるように調整し、長期間放置してしまったものは与えないでください。

さつまいもの過剰摂取

さつまいもは与え過ぎに注意が必要です。糖質が多く含むため、食べ過ぎると肥満の原因になります。おやつやトッピング程度に留めて、毎日与えるのは控えた方がいいでしょう。

1日に食べさせてもよい量の目安は、1日の必要カロリーの10%です。犬種、体重により1日の必要カロリー量は異なりますので、愛犬に食べさせても問題のない量を把握するようにしましょう。

犬の体重目安 1日あたりの摂取可能目安
超小型犬(体重4kg未満)約20gまで、輪切り1枚くらい
小型犬(体重10kg以下)約40gまで、さつまいも1/8本くらい
中型犬(体重25kg未満)約100gまで、さつまいも1/3本くらい
大型犬(体重25kg以上)約150g程度、さつまいも半分くらい
※上記の量はおおよその目安であり、実際の体格や運動量などによって異なります。

アレルギー

さつまいもはアレルギー報告が多い食材ではありませんが、リスクはゼロではありません。初めてサツマイモを食べさせる際には、愛犬がサツマイモに対してアレルギーがないか確認しましょう。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚のかゆみ
  • 目の充血
  • 元気がなくなる

重度のアレルギーでは、呼吸困難やショック症状を起こすこともあります。上記のような症状が出た場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

また、食物アレルギーは食べて数日経過してから症状が現れることが多いため、初めてサツマイモを与える場合、まずは少量だけにして様子を見るようにしましょう。

持病がある犬には与えるのを控える

以下のような、持病がある愛犬にはさつまいもを与えるのは控えることをおすすめします。

腎不全など腎臓を患っている犬

さつまいものカリウムが正常に排出できず高カリウム血症になってしまうことがあります。吐き気、神経症状や不整脈など重篤な心臓病につながる可能性もあるため、注意が必要です。

尿路結石の持病がある犬

サツマイモの皮などにはシュウ酸が含まれており、これを多量に摂取すると尿路結石を引き起こしやすくなるため、尿路結石の経験がある犬には与えないようにしましょう。

肥満や糖尿病を患っている犬

さつまいもはカロリーや糖質が高い食材のため、糖尿病の持病や肥満傾向にある犬には与えるのは控えることをおすすめします。

消化機能が未熟な子犬

さつまいもを子犬に与えるのは控えることをおすすめします。子犬は、消化機能が未熟であり、下痢を引き起こす可能性があるためです。子犬にさつまいもをあげるのは、成犬用のフードに切り替えたあとにしましょう。

さつまいもを使った犬用のレシピ

愛犬に与えられるさつまいものレシピご紹介します。

犬用スイートポテト

材料

  • さつまいも:0.5本
  • はちみつ:大さじ0.5杯
  • ヤギミルク:15cc
  • 卵黄:半分

手順

  • さつまいもの皮をむいて、薄く切り茹でます
  • 竹串が通るぐらい軟らかくなったら、お湯を捨て、また火にかけて水分をよく飛ばします
  • 熱いうちによく潰します。そこにはちみつ、ヤギミルクもしくは豆乳、卵黄半分混ぜます。(体重が気になるワンちゃんははちみつの量を減らす)
  • 適当な大きさを手に取り、形を作る
  • 200度オーブンで20分焼き、完成

よくあるQ&A

さつまいもを与える際によくある質問をご紹介します。早速見ていきましょう。

犬に焼き芋や干し芋を与えても大丈夫?

焼き芋

糖度が高いため、与える量はごく少量に。注意して与えましょう。焼き芋はじっくり時間をかけて加熱してあるため、蒸したさつまいもより水分が減って糖度が高まり、同分量当たりのカロリーが高くなっています。

干し芋

干し芋はさらに水分が減り、蒸したさつまいもの約2倍(可食部同量比)のカロリーがあります。保存料や甘味料などの添加物を使っていない干し芋なら愛犬に与えても安心ですが、カロリーオーバーにならないよう与える量には注意してください。

皮ごと食べても大丈夫?

さつまいもは皮ごと食べても大丈夫です。ヤラピンは皮に含まれているので、便秘気味の犬にあげると腸内環境を整えてくれます。ただし、焼き芋の皮は蒸した場合と比べて硬くなっていますので、細かく切って愛犬の口に合うサイズで与えるようにしましょう

生で食べても大丈夫?

生のさつまいもはデンプンが多いため消化がしづらく、腹痛などを起こす可能性もあるため、犬に与えるのは避けることをおすすめします。

シニア犬が食べても大丈夫?

シニア犬が食べても、問題はありません。体力が落ちたシニア犬は食欲も落ちることが多いため、少量で多くの栄養を摂取できるサツマイモはおすすめです。ただし、細かくカットをしたり、ペースト状にしたりと飲み込みやすい形状にしてあげましょう。

また、さつまいもにはカリウムが多く含まれています。加齢や腎臓病で腎臓の機能が低下していると、余分なカリウムを上手に体外に排出できなくなり、血液中のカリウム濃度が上がる「高カリウム血症」になる可能性があるため、シニア犬や腎臓病のある犬、心機能が低下している犬にさつまいもを与えすぎないように、注意しましょう。

まとめ

愛犬の健康に役立つ栄養素が豊富に含まれるさつまいも。しかし、与えすぎてしまうとカロリーが高いため肥満の原因になったり、腸の中で便が大きく膨らみすぎて腹痛や便が出にくくなったりする可能性もあります。おやつとして適量を与えるようにしましょう。

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