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犬のウェットフードとは?特徴やメリット、選び方、おすすめのウェットフード、ドライフードとの違いなどについて解説!

犬のウエットフードとは? 特徴やメリット・デメリット、与え方などを解説
犬のウェットフードとは?特徴やメリット、選び方、おすすめのウェットフード、ドライフードとの違いなどについて解説!

犬の健康改善・維持に貢献するドッグフードであり、ペットの家族化に伴い利用が増えています。本記事では、犬のためのウェットフードの概要や与えるメリット、おすすめのウェットフード、選び方、与え方などをご紹介します。

目次

犬のウェットフードとは?

犬のウェットフードは、水分含量が高く、柔らかい食感が特徴的なフードです。豊富な味と香りで食欲を刺激し、消化しやすいため、多くの犬から好まれます。ここでは、ウェットフードがどのようなフードなのか、どのような特徴を持っているのかなどについてお伝えいたします。

犬のウェットフードとは?

犬のウェットフードは、犬の食事として広く利用されており、特に水分含有量が多い点が特徴です。その水分含有量は70~85%前後であることが多く、一般的に使用されているドライフードの水分含有量10%を大きく超えています。通常、缶詰やパウチに密封されており、香りや豊かな味わいによって多くの犬に好まれます。主要成分には、肉や野菜などが含まれており、栄養素が豊富で消化しやすい点も魅力です。

また、柔らかい食感であるため、高齢犬や咀嚼力が低下した犬、食欲が落ちている犬に適したフードといえます。さらに、水分が多いため、腎臓の健康をサポートし、脱水を防ぐ効果もあります。

一方で、カロリーが高くなりがちなため、与える際には適切な量を守り、肥満にならないように気をつける必要があります。加えて、開封後は冷蔵保存し、数日以内に使い切ることが望ましいため、保存方法に関しても気をつけましょう。未開封の場合は、長期保存が可能ですが、保存環境によっては品質が変わることがあるため、製品の保存指示に従うことが推奨されます。

ウエットフードの主要な成分としては、一般的に肉類、肉副産物、野菜、穀物などが含まれます。特に、肉類や肉副産物は高品質なタンパク質源として、健康維持に重要な役割を果たします。肉類には、鶏肉、牛肉、ラム、馬肉、鹿肉、ターキー、ダックなどが使われています。また、ミネラルやビタミンなどの栄養素もバランスよく含まれています。

一方で、ウエットフードには穀物や炭水化物も含まれていることもあるため、アレルギーを引き起こすことがあります。愛犬の体調やアレルギー種別に合わせて選びましょう。また、水分が75%程度と非常に多いのが特徴で、尿路疾患を予防するために重要な要素です。

犬のウェットフードの主な材料

ウェットフードには、犬の栄養バランスや特性を考えて、多岐にわたる材料が使用されています。今回は主要な材料をご紹介します。

まず基本となるのは肉類で、鶏肉や牛肉、魚などが含まれています。これらは、犬にとって優れたたんぱく質源となり、犬の筋肉の構築や維持、抗体(免疫)の生成などに寄与するため、愛犬の健康を支える重要な要素といえるでしょう。

次に、穀物や野菜もウェットフードの重要な構成要素です。穀物はエネルギー源としてだけでなく、繊維質の摂取にも役立ちます。また、野菜はビタミンやミネラル、抗酸化物質を豊富に含み、犬の健康を多角的に支えてくれます。例えば、にんじんやブロッコリー、キャベツなどが挙げられます。

さらに、ウェットフードには各種ビタミンやミネラルが添加されることが一般的です。これらは犬の体内で自然に生成されない栄養素であり、ビタミンAやビタミンD、カルシウム、鉄分などが該当し、犬の骨の健康や免疫強化、健康維持に寄与します。

最後に、ウェットフードには保存性を高めたり、風味をより良くしたりするために、さまざまな添加物が使用されることが一般的です。自然の保存料や風味増強剤、色素などが含まれます。

犬のウェットフードの特徴

ウェットフードの最大の特徴は、水分含有量が約70%~85%であることです。この高い水分含有量は、犬が必要とする水分を効果的に摂取するサポーターとなるため、普段水をあまり飲まない犬には大きなメリットになります。高水分含有のフードは消化器系の健康促進に役立つことも示唆されています。

また、肉や肉副産物を主成分として使用することで、味や風味、香りが良くなり、多くの犬に好まれる傾向にあります。肉類はたんぱく質の摂取につながり、筋肉の成長や維持に貢献します。野菜や穀物が用いられることも多く、これらはビタミン、ミネラル、食物繊維の吸収になります。

さらに、一般的に缶詰やパウチで包装され、開封後は冷蔵保存が必要でなるべく早めに使い切る必要がある点も特徴的です。

犬のウェットフードの一般的な製法

犬のウェットフードの製造過程は、安全で栄養価の高い食品を確保するために、特定の手順と基準に従って行われことが多いです。一般的な製造工程について見ていきましょう。

製造の初期段階では、肉類や野菜、穀物など原材料の選定から始まります。選定された材料は、適切なサイズにカットされ、必要に応じて内臓や骨などが取り除かれます。次に、これらの原材料を混ぜ合わせます。このプロセスでは、肉、穀物、野菜、その他の添加物が適切な比率で混ぜられます。

混ぜられた材料は次に高温で加熱されます。加熱では、細菌や他の有害な微生物の殺菌も兼ねています。加熱方法には蒸気や熱水が使われることが多く、調理時間と温度は製品の種類によって異なります。その後、缶詰やパウチといった容器に充填されます。充填過程では、空気との接触を最小限に抑え、可能な限り衛生的な環境で行われます。充填された容器は密封され、その後追加の滅菌プロセスを経ます。 最後に、ウェットフードは冷却され、品質管理のための検査が行われます。この段階で、味、質感、色、栄養成分の一貫性がチェックされ、最終的に出荷する準備が整います。

犬のウェットフードの種類

犬のウェットフードは、その形態や成分の違いによって多様な種類が存在し、犬の年齢や健康状態、好みに合わせて選ぶことができます。一般的なウェットフードの種類には、以下のようなものがあります。

総合栄養食フード

主食・トッピングどちらでも利用可能で、生きるために必要な栄養をバランス良く補うことができます。肉や魚を材料として、ビタミン、ミネラル、脂肪酸が適切に配合されています。犬の健康を総合的に支えることを目的としたフードといえるでしょう。

療法食フード

特定の健康問題に対応するために特別に調整されたウェットフードです。腎臓病、心臓病、消化器問題、アレルギー、肥満などがある犬向けに開発されています。これらのフードは通常、獣医師の指導のもとで使用され、病状に応じた特定の栄養バランスでつくられています。

パピー用フード

成長期の犬専用につくられており、たんぱく質やカルシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。これにより、発育中の骨や筋肉の健全な成長をサポートしてくれます。パピー用フードは、消化しやすく、幼い犬の小さな口にも食べやすいように設計されています。

シニア犬用フード

高齢犬向けに特化したウェットフードで、消化がしやすく、カロリーが控えめで、関節の健康をサポートする成分(グルコサミンなど)が含まれていることが特徴です。また、高齢犬は腎臓や心臓などの臓器が弱ってくることがあるため、これらを考慮した栄養バランスになっています。

オーガニックフード

化学添加物を使用せず、有機栽培された材料のみを使用したウェットフードです。合成保存料、色素、香料が含まれていないため、アレルギーや敏感な消化器系を持つ犬に適しています。

犬のウェットフードの形状

犬のウェットフードは、その形状や質感によって多様な種類があり、それぞれの犬の好みや食事の必要性に応じて選べるようになっています。ウェットフードの形状は、主に以下のような種類に分けられます。

パテ(ペースト)タイプ

パテタイプのウェットフードは非常に滑らかで柔らかい質感を持っています。スプーンで簡単に取り分けることができるため、特に幼犬や高齢犬、歯が弱い犬に適しています。この形状のフードは、消化がしやすく、食べやすいのが特徴です。

スープタイプ

スープタイプのウェットフードは、肉や野菜がゼリー状またはスープ状の液体に浮かんでいるフードです。このタイプは、肉や野菜の食感を楽しみながら味わうことができるため、食欲をそそります。また、豊かな味わいで多くの犬にとって良い選択肢となります。さらに、水分が多く含まれているため、水をあまり飲まない犬にも適しています。

ミンチ(チャンク)タイプ

ミンチタイプのウェットフードは、肉や野菜が小さな塊として含まれており、やや固めの質感が特徴です。このタイプは比較的に固形感があり、活動的な犬や若い犬に好まれる傾向にあります。

犬のウェットフードの包装形態

缶詰

缶詰はウェットフードのなかでも、最も一般的な包装形態です。金属製の缶にフードが密封され、高温で滅菌処理されています。このタイプは、非常に長期間保存が可能となり、開封するまで新鮮さが保たれます。缶詰のサイズは多様で、小型犬用の小さなものから大型犬用の大きなものまであります。開封後は使い切るか、別の容器に移して冷蔵保存する必要があります。

パウチ

ウェットフードのパウチ包装は、柔軟性のあるプラスチックやアルミニウムでつくら容器に封入されている形態です。パウチは軽量で開封が容易であるため、使い勝手が非常に良いとされています。また、パウチはフードを均一に加熱しやすいため、滅菌効率が良く、品質管理の観点で利点があります。開封後は、冷蔵保存が必要ですが、通常は一回分の使用を想定したサイズで販売されているため、そのまま使い切ることができます。

チューブ型

一部のウェットフードは、押し出しやすいチューブ型の容器に入れられています。このタイプの包装は、ペースト状のフードや補助食に用いられることが多いです。チューブから直接フードを絞り出せるため、取り扱いが非常に簡単で、量の調整も簡単です。また、使用後の保存もチューブの蓋を閉めるだけで良いため、非常に使い勝手の良い包装です。

犬のウェットが注目される背景

昨今、犬のウェットフードが注目されている背景にはどのような理由があるのでしょうか?ここでは、ウェットフードが注目されている背景を3つご紹介します。

愛犬の健康に対する意識の変化

近年、ペットを家族の一員として見る(家族化)傾向が強まっており、愛犬の健康に対する意識が高まっています。これにより、愛犬の食事に対して関心が高まり、ウェットフードが注目されています。 ウェットフードは製品にもよりますが、新鮮な食材を使用し、人工添加物や化学物質を極力避けているものも存在し、家族に長生きしてほしいという飼い主の価値観に合致しています。

研究と栄養学の進展

犬のウェットフードが注目される背景の一つとして、「研究と栄養学の進展」も考えられます。ペット栄養学の分野では、犬の健康と寿命を向上させるための食事の重要性について理解が深まってきています。この進展は、飼い主がより科学的根拠のある食事を選択することにつながり、ウェットフードの人気に大きく寄与しています。

また、科学的な研究により、犬にとって最適な栄養バランスや必要な成分が明らかになり、ウェットフードの製品開発に影響を与えています。

ドッグフードの種類とウェットフードの立ち位置

そもそもドッグフードにはどのような種類があるのか、またウェットフードは他のドッグフードと何が違うのか解説します。

ドライフードとは?

犬のドライフードは、水分が10%以下の加熱発泡処理された固形状のフードで、一般的によく与えられているドッグフードです。「カリカリ」と呼ばれることもあり、保存性と購入金額が安価である点にメリットがあります。

水分をほぼ除去した加工食品であり、その保存性と価格は他のドッグフードと比べて優れています。水分が少ないため細菌やカビが繁殖しにくく常温保存が可能です。また、その保存性の高さから、大量生産に適しており、価格も抑えることができます。さらに、ドライフードは歯垢の蓄積を防ぐのに役立つとも言われており、犬の歯の健康を維持する助けになります。さらに、計量しやすく扱いやすい点も飼い主にとって魅力的な側面かもしれません。

しかし、ドライフードは、4Dミート(肉副産物)が使用されているケースもあるため、製品の成分表をよく確認する必要があります。

4Dミート

  • Dead(食肉用以外の理由で死んでしまった動物の肉)
  • Diseased(病気で死んだ動物の肉)
  • Dying(死にかけの動物を殺処分した肉)
  • Disabled(なんらかの障害があった動物の肉)

フレッシュペットフードとは?

犬のフレッシュペットフードは、新鮮な原材料を使用してつくられ、AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準を満たしている総合栄養食で、愛犬に必要な栄養素がバランスよく配合されているドッグフードです。また、フレッシュペットフードは主に未加工の新鮮なお肉や魚、野菜、果物、全粒穀物から成り立っており、人工添加物や保存料などが含まれていない場合が多く、犬の元々の食性に近い食事ができるのが特徴です。そのため、犬にとっては消化しやすく栄養価も高いため、免疫力向上および健康改善につながりやすいと考えられています。

人が食べるものと同等基準のヒューマングレードの新鮮な食材は、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラル、酵素を含んでおり、愛犬の健康に大きく貢献してくれます。また、さまざまな種類のフレッシュペットフードが存在し、愛犬のアレルギーも考えながら与えることができます。

さらに、新鮮なお肉やお魚、野菜は、缶詰やドライフードに比べて自然な味や風味が強く多くの犬に好まれ、食欲を刺激するため、食欲が落ちがちな高齢犬や病後の回復期にある犬にとって大きなメリットになります。

ウェットフードとドライフードの違い

まず、ウェットフードの最大の特徴はその高い水分含有率です。ウェットフードは通常、水分含有率が約70%~85%であり、これは犬が必要とする水分を摂取するのに役立ちます。特に水をあまり飲まない犬や腎臓の健康が気になる犬には、水分摂取の面でウェットフードが推奨されることがあります。また、ウェットフードは滑らかで柔らかい質感を持っているため、食べやすく、特に幼犬や高齢犬、また歯が不自由な犬に適しています。さらに、ウェットフードは味や香りが豊かであり、食欲が落ちがちな犬にも好まれやすいです。

一方、ドライフードは低水分で、一般的に水分含有率が10%以下です。ドライフードの硬いテクスチャは、犬の歯を清潔に保つのに役立ち、歯石の蓄積を減らす効果があると言われています。また、ドライフードは保存が利きやすく、開封後も比較的長期間保存することができるため、経済的で扱いやすいというメリットがあります。さらに、ドライフードはカロリー管理がしやすい点もメリットになりうるでしょう。

栄養面においては、ウェットフードもドライフードも犬に必要な全ての栄養を摂取できるように設計されていますが、メーカーやブランドによって栄養バランスが異なることがあるため、フード選びの際には注意が必要です。

ウェットフードとフレッシュペットフードの違い

ウェットフードは、主に缶詰やパウチに密封されて販売されるタイプのドッグフードで、約70%~85%の高水分含有率が特徴です。このため、水をあまり飲まない犬に適しており、また柔らかい質感のため、噛む力が弱い犬や高齢の犬にも適しています。さらに、ウェットフードは製造過程で高温滅菌されるため、未開封であれば長期間の保存が可能な点も魅力でしょう。他にも、味や香りが豊かで、多くの犬に好まれる傾向にあり、食欲が落ちている犬にも適しています。

一方、フレッシュペットフードは新鮮な食材を使用し、人間が食べることができるレベルの品質基準(ヒューマングレード)で調理されることが多い新しいタイプのペットフードです。フレッシュフードは、低温加熱で調理されることが多く、栄養素が破壊されにくいのが特徴です。通常、冷凍で保存され、消費期限はウェットフードに比べて短いことが一般的です。フレッシュペットフードは、食材の新鮮さと栄養価の高さ、自然な食品の風味と質感を愛犬に楽しんでもらうことを最重視している飼い主に選ばれやすいフードです。

フレッシュペットフードの利点は、加工が少なく、添加物や保存料が極力使用されていないことにあります。このため、アレルギーがある犬にも適しているとされています。また、肉や野菜などの食材がはっきりと見えるため、飼い主にとっても何が含まれているかが分かりやすく、安心感を与えます。

犬のウェットフードのメリット

ウェットフードは、犬にとってどんなメリットや影響があるのでしょうか。複数の視点から見ていきましょう。

高い水分含有量

犬のウェットフードのメリットの一つは、高い水分含有量です。ウェットフードは約70%~85%の水分を含んでおり、多くの利点をもたらします。

まず、水分摂取量を自然に増やすことができる点です。犬は特に暑い時期や活動が多い時に十分な水分を摂取できない場合があるため、ウェットフードを食べることで、必要とする水分を補給することができます。これは脱水を防ぎ、健康を維持するのに役立ちます。特に、尿を薄めることで結石が形成されるリスクを減少させ、腎臓にかかる負担を軽減します。

次に、柔らかい質感と豊富な水分量により、消化がしやすいという特性もあります。特に消化器系に問題を抱える犬や高齢の犬、病後の回復期にある犬にとって、ウェットフードは消化に必要な負担を減らし、栄養の吸収を助けてくれます。さらに、豊富な水分量はフードの風味を向上させる働きもあるため、食欲が低下している犬にとってより良い選択肢となり得ます。

食べやすく、消化がしやすい

ウェットフードは水分含有率が非常に高いため、柔らかく、消化もしやすいフードです。水分は胃腸の動きをスムーズにし、消化酵素が食物に効率的に働く環境をもたらします。そのため、特に幼犬や高齢犬、消化器系の弱い犬にとって、ウェットフードは消化がしやすく理想的な選択肢となります。

また、ウェットフードの製造過程において食材は加熱処理されるため、肉や野菜の繊維が柔らかくなり、胃腸への負担が減少し、消化もしやすくなります。さらに、ウェットフードの風味の豊かさは咀嚼を促し、消化をより促進してくれます。

食欲増進・食いつき改善

犬のウェットフードは、味や風味、香りがとても豊かであり、食材自体の良さが生かされています。また、製造中における調理法や調味料によって、さらに風味や香りづけがなされます。その結果、食欲増進や食いつき改善につながりやすくなります。

さらに、ウェットフードは種類のハーブなどが加えられることもあり、通常のドライフードよりも魅力的な味と香りを実現しています。その他にも、原材料として使用される新鮮な食材は栄養価だけでなく、優れた味わいをもたらすため、犬が本能的に好む傾向があります。

保存料と添加物が少ない傾向

犬のウェットフードは高温で滅菌された上で密封されるため、化学的な保存料や酸化防止剤などの添加物を最小限に抑えつつ、開封されるまで新鮮さを保つことができます。

また、ドライフードと比べて新鮮な食材を使用していることも多く、素材本来の香りや風味、味を生かしたフードになっています。ただし、香料や保存料などの添加物が使われていることもあるので、気になる場合は成分表示を確認するようにしましょう。

食物アレルギーへの対応

犬のウェットフードには、食物アレルギーや特定の食材に苦手意識がある犬を対象に、穀物不使用、グルテンフリー、または特定の食材を使用しないフードも存在します。

例えば、鶏肉や牛肉などにアレルギーがある場合、鹿肉や魚を主材料としたウェットフードがあります。これにより、アレルギー反応のある食材を避けつつ、必要な栄養素を確保することができます。

また、ウェットフードは保存料や人工添加物が少ないため、愛犬の身体になるべく負担をかけずにフードを食べてもらうことができます。

犬のウェットフードのデメリット

ここではウェットフードを利用する際のデメリットをご紹介していきます。

購入費用が高め

犬のウェットフードは、新鮮な肉、野菜、果物などを使用している場合が多く、また製造プロセスにおいてドライフードよりも高度な技術を使っていることもあり、価格が高くなりがちです。また、品質と新鮮さを保つために密封された缶やパウチに包装されるため、包装材料も価格上昇の要因となっています。

他にも、一回分の食事ごとに個別の包装がなされていることもあり、利便性向上のために価格に転嫁されています。

歯石や歯周病に注意

ウェットフードの特徴として高い水分含量と柔らかい食感が挙げられますが、これが歯にとってデメリットとなることもあります。

具体的には、ウェットフードは歯の表面に残りやすく、犬が食事後に十分に咀嚼することなく飲み込めてしまうため、歯の自浄作用が促されません。咀嚼は歯を磨く効果も一部兼ねており歯垢の蓄積を防ぐため、ウェットフードだけを食べている犬は、その作用が不足することになります。歯垢が蓄積すると、やがて歯石となります。歯石の形成は歯肉の炎症を引き起こし、歯周病へとつながります。歯周病は犬の口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

そのため、ウェットフードを主食とする場合は、定期的な歯磨きや歯科クリーニングが推奨されます。また、ドライフードや歯を磨くためのおやつを併用することで、歯の健康を保ちながら、ウェットフードを楽しむこともできます。

開封後は長期保存不可

ウエットフードは、ドライフードのように開封後何週間も与え続けることはできません。水分が多く新鮮な食材を使用しているため劣化が早く、開封後は2〜3日以内に与えきる必要があります。その間は冷蔵庫での管理が必須です。

おすすめの犬のウェットフード5選!

近年、多くのウェットフードが出されていますが、その中でも国内で人気ブランドのウェットフードをいくつかご紹介します。

ブッチドッグフード

ブッチドッグフードは、犬にとって必要な栄養素を幅広く満たすよう設計されており、新鮮で高品質な原材料をもとに低温調理でつくられています。大きな特徴としては、新鮮な肉類、健康的な野菜、必要なビタミンとミネラルがバランスよく配合されていること、加熱による栄養素の欠損が少ない調理法を採用していることが挙げられます。

また、合成添加物や不必要な化学物質をなるべく避けている点も特徴的です。ブッチドッグフードは、自然由来の成分のみを使用しており、保存料や人工的な色素、香料が含まれていません。このため、食物アレルギーや胃腸が弱い犬にも適しています。自然の材料を生かした豊かな風味が犬の食欲を刺激し、食事を楽しむことができるようになっています。特に食欲が落ちがちな高齢犬や病後の回復期にある犬にとって、より良い選択肢となります。

さらに、赤身肉が苦手な犬用のウェットフードがあるなど、いくつかの選択肢から選べる点も魅力の一つです。

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カナガンドッグフード チキン ウェットタイプ

ナガンドッグフード チキン ウェットタイプの最大の特徴は、主原材料に新鮮な鶏肉を使用している点です。鶏肉は質の高いたんぱく質源であり、筋肉の健康維持や免疫強化に寄与します。また、グレインフリー(穀物不使用)であることも大きな特徴です。穀物を使用しないことで、穀物アレルギーを持つ犬や消化器系が弱い犬にも適しています。

さらに、野菜や果物もバランス良く配合されており、自然のビタミン、ミネラル、抗酸化物質を摂取することができます。加えて、保存料、色素、香料といった不必要な添加物を使用していません。これにより、フード自体の安全性が向上し、犬の体にとって不要な化学物質の摂取を避けることができます。

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POCHI ザ・ドッグフード ウェット

「POCHI ザ・ドッグフード ウェット」の特徴の一つは、使用される肉や野菜は人間の食用基準に適合する品質(ヒューマングレード)のものを選び、可能な限り自然で栄養価の高い材料を使用しています。例えば、肉類には鶏肉や牛肉、羊肉などが使われており、野菜にはニンジン、カボチャ、トマトなどが使われています。新鮮な食材がそのまま利用されているため、栄養素を効率よく吸収することができ、健康維持に寄与してくれます。

また、添加物を一切使用していない点も大きな特徴です。保存料、人工着色料、香料はもちろん、穀物も含まれていないため、食物アレルギーや消化器官が弱い犬にも安心して与えることができます。

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ziwi ドッグ缶ラム

ziwi ドッグ缶ラムは、お肉本来のおいしさを感じることができる点に重きを置いています。そのため、ラム肉だけでなく、ラムの心臓、肝臓、腎臓、肺など、いわゆる副産物も含まれています。また、グレインフリーで、穀物を一切使用していません。さらに、このフードには人工の保存料、着色料、香料が含まれておらず、全ての成分が自然由来です。

他にも、エアドライ技術を用いて製造されており、肉の栄養素をできるだけ損なわずに水分を抜いて自然の味と栄養をできる限り保持しています。そのため、新鮮な生肉に近い風味と栄養を楽しむことができるフードです。

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シュプレモ

シュプレモのウェットフードは、原材料の質の高さが特徴的です。犬の体に必要なアミノ酸をバランスよく含む鶏肉、牛肉、羊、ダックなどの肉を第一主原料に使用しています。また、穀物を使用していないため、穀物アレルギーがある犬にも適しています。グルテンフリーは、低アレルゲンであり、犬の消化にやさしいのが特徴です。加えて、合成保存料、色素、香料を一切使用していません。

さらに、抽出した成分を配合するのではなく、自然飼育された鶏肉や、太陽をたっぷり浴びて完熟したトマトなどの自然素材を最適な栄養バランスになるように組み合わせる独自のブレンド製法でつくられています。

Nutro™|ニュートロ™はペット第一主義の製品づくりに取り組んでいます。

犬のウェットフードの選び方

実際にウェットフードを購入したい場合は、どのように選ぶと良いのか解説します。

材料の質と透明性

ウェットフードを選ぶ際には、使用されている原材料がどこでどのように育てられたかを理解することが重要です。高品質で、人間が食べられるレベルの材料を使っているかを確認しましょう。また、原材料リストが明確で、不要な添加物や保存料が含まれていないかもチェックが必要です。

栄養バランス

犬の健康を維持するためにはバランスの取れた栄養が必要です。たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルが適切な比率で含まれているフードを選ぶことが大切です。特に成長期の犬や、特定の健康問題を持つ犬の場合は、その犬に合った栄養バランスを確認しましょう。

アレルギー対応

食物アレルギーを持つ犬の場合、特定の原材料を避ける必要があります。アレルギーを引き起こす可能性のある成分が含まれていないか、またはアレルギー対応のウェットフードを選ぶことが重要です。

総合栄養食の基準を満たしているか

総合栄養食の基準を満たしているかどうかを確認することは非常に重要です。総合栄養食とは、そのフードだけで犬が必要とする全ての栄養を適切なバランスで摂取できることを意味しています。

フードが総合栄養食の基準を満たしているかどうかを確認する方法としては、以下の点に注意してください。

  • AAFCOステートメントの確認
    製品に「AAFCOによる総合栄養食としての栄養プロファイルを満たしています」との表記があるか確認してください。
  • 成分リストのチェック
    高品質のタンパク質源(例:鶏肉、牛肉、魚など)がリストの最初に来ているかを確認します。また、必要な脂肪、ビタミン、ミネラルが含まれているかも重要です。
  • 製品ラベルの詳細情報
    栄養成分表示をチェックし、エネルギー量、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン類、ミネラル類が犬の健康維持に必要な量であるか確認します。

ウェットフードへの切り替え方

犬のウェットフードへの切り替えは、徐々に行うことが重要です。急な食事の変更は、犬の消化に負担をかけることがあり、下痢や嘔吐などの消化不良を引き起こす可能性があります。

まず、現在のドッグフードに少量のフウェットフードを混ぜることから始めます。最初の数日間は、新しいフードを全体の10%から20%程度にして、残りは従来のフードを与え続けます。この比率で犬が新しいフードを受け入れ、消化に問題がないことを確認してから、徐々にウェットフード割合を増やしていきます。

通常、完全に新しいフードに切り替えるまでには7日から10日かかります。毎日または2日ごとに新しいフードの比率を少しずつ増やし、古いフードの比率を減らしていきます。例えば、次のステップでは新しいフードを30%に増やし、その後50%、70%と徐々に増やしていきます。

この過程で、愛犬の様子を注意深く観察することが重要です。特に便の状態や日常生活の様子、食欲に変化がないかをチェックし、何か異常が見られた場合は切り替えを遅らせたり、獣医師さんに相談したりするようにしましょう。

犬のウェットフードの与え方

まず、愛犬の年齢、サイズ、健康状態、活動量に合ったフードを選び、適切な量を与えることが重要です。パッケージには、犬の体重に応じた推奨給餌量が記載されていることが多いので、記載の量を参考にしながら与えるようにしましょう。

ただし、犬種や活動量によって必要な食事量は異なるため、体重の変化を観察しながら適宜調整する必要があります。 また、ウェットフードは開封後に空気に触れることで劣化するため、適切に保管しなければいけません。開封後は冷蔵庫に保管し、できるだけ早く(通常は2-3日以内に)使い切ることが望ましいです。また、与える際には、室温程度に戻すか、軽く温めてから与えると良いでしょう。

主食として与える場合

ウェットフードを主食として与える場合は、その食事が犬にとって必要な栄養素を満たしている必要があります。これには、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどがバランス良く含まれていることが重要です。完全な主食としてウェットフードを選ぶ際には、製品が総合栄養食であることを確認し、適切な量を日々の食事として与えます。

トッピングとして与える場合

ウェットフードをトッピングとして使用する場合、主にドライフードの上に少量追加して味や栄養価を高める目的で使われます。トッピングとして使う際には、全体の食事のカロリーが過剰にならないように量を調整することが大切です。また、トッピング用のウェットフードを選ぶ際にも、高品質で新鮮な材料を使用した製品を選ぶことが推奨されます。

犬のウェットフードの保管・保存方法

犬のウェットフードは、開封後に酸化や細菌の繁殖が起きやすくなります。そのため、ウェットフードを開封した後に全て使い切らない場合は、空気に触れないようにしっかりと密封し、冷蔵庫で保管する必要があります。冷蔵で保存する場合の温度は、一般的に4度℃以下が推奨されます。この温度で保存することによって、細菌の増殖を抑えることができます。

ただし、開封後はできるだけ早く使用することが望ましく、冷蔵庫で2日~3日程度までに使い切ることが推奨されています。

保存の際には、フードのパッケージに記載されている賞味期限や保存方法を必ず確認してください。また、保存しているフードに異常な臭いや色の変化が見られた場合は、使用を避けるようにしてください。

ウエットフードについてよくある質問

ウェットフードとドライフードを混ぜても大丈夫ですか?

ウェットフードとドライフードを混ぜて与えることは一般的に問題ありません。両方のフードを組み合わせることで愛犬の食事の楽しみを増やし、栄養バランスも向上させることができます。ただし、与える量には注意が必要なので、困った際には獣医師に意見を求めると良いでしょう。

ウェットフードの適切な保存方法を教えてください。

ウェットフードは開封後、空気との接触によって品質の劣化が比較的早いフードです。開封後は密閉容器に移し、冷蔵庫で保管するのが最適です。冷蔵保存したウェットフードは、開封から2~3日以内に使用することが推奨されます。また、ウェットフードを室温で長時間放置しないように注意してください。

まとめ

嗜好性が高くて水分補給にも適していて、消化されやすいというメリットがある犬用のウエットフードは、さまざまなタイプが市販されています。普段の食事として与えるのであれば、栄養面で問題のない総合栄養食を選ぶのが良いでしょう。

ウェットフードを与えるか悩んでいる方は、本記事を参考にぜひ与えてみてください。

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