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犬のドライフードとは?特徴やメリット、選び方、ウェットフードとの違いについて解説!

犬のドライフードとは?特徴やメリット、選び方、ウェットフードとの違いについて解説!

「ドライフード」は、犬の主食として与えられていることが多いフードです。一般的には、カリカリと呼ばれています。総合栄養食や療養食など幅広い製品ラインナップが特徴的で、愛犬に合ったフードを見つけやすい一方で、選ぶ際にはその幅広さから何を選べばよいか悩んでしまうこともあるかもしれません。

また、ペットの家族化に伴い、愛犬の健康に対して意識が高まっており、グレインフリーやヒューマングレードなどのドライフードも増えています。本記事では、犬のためのドライフードの概要や与えるメリット、おすすめのドライフード、選び方、与え方などをご紹介します。

目次

犬のドライフードとは?

犬のドライフード(カリカリ)とは、お肉やお魚、野菜などの食材を主材料としたドッグフードのことです。ここでは、ドライフードがどのようなフードなのか、どのような特徴を持っているのかなどについてお伝えいたします。

犬のドライフードとは

犬のドライフードは、愛犬の健康を支える基本的な食事として広く利用されています。一般的に水分含量が10%以下で長期保存が可能であり、開封後も品質が劣化しにくい特性を持っています。ただし、開封後も劣化しにくい特性ではあるものの、開封後は密閉容器に入れ、直射日光や湿気を避ける涼しい場所に保管することが推奨されています。また、フレッシュペットフードやウェットフードよりも安価である傾向にあるため、経済的にも魅力的です。

ドライフードの主成分は通常、肉類、穀物、野菜などであり、愛犬に必要なタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれています。また、製造過程で高温で調理されている場合が多く、消化が良く、栄養素が吸収しやすい形に加工されています。また、硬い粒やフレーク状のフードなので、犬の歯を磨く効果もあり、歯石の蓄積を抑える助けにもなり、歯周病リスクを低減します。さらに、犬のライフステージ(子犬、成犬、シニア犬)や犬種に合わせた製品が用意されていることも多々あり、愛犬に合ったフードを選ぶことが重要です。

ドライフードは、その利便性と栄養バランスの良さから、多くの犬にとって優れた食事選択となります。

犬のドライフードの主な材料

犬のドライフードの主な材料は、その栄養価と消化吸収の良さに焦点を当てて選ばれています。これには主に肉類、穀物、野菜、そして栄養補助成分が含まれます。

肉類はドライフードのなかで最も重要な成分の一つです。鶏肉、牛肉、羊肉、鹿肉、サーモンなどさまざまな種類の肉や魚が使用されます。これらは主にたんぱく質の主要な源であり、犬の筋肉の成長と修復、さらには全体的な健康維持に欠かせません。また、肉類は犬にとって非常に嗜好性が高く、食欲を促進してくれる存在です。

穀物はエネルギーをの源であり、食物繊維としても機能します。トウモロコシ、小麦、大麦、米などが一般的ですが、グレインフリー製品ではこれらを使わず、ジャガイモなどの他の炭水化物源が使われることもあります。これは穀物アレルギーのある犬や、穀物を消化しづらい犬にとってより良い選択肢となるでしょう。

野菜も重要な材料で、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、食物繊維の摂取につながります。ニンジンやえんどう豆、ブロッコリーなどが一般的で、これらは犬の消化器系の健康を促進し、免疫力を強化する助けとなります。

栄養補助成分としては、ビタミンやミネラルのサプリメントが追加されることが多いです。これにはカルシウムやリン、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどが含まれ、犬の骨の健康、視力、皮膚の健康を支えるのに役立ちます。また、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸が含まれることもあり、これらは犬の皮膚の健康と被毛の光沢を保つのに重要です。

以上の材料がバランスよく配合されていることで、犬のドライフードは日々の健康維持に必要な全ての栄養摂取を実現してくれます。

犬のドライフードの特徴

犬のドライフードの大きな特徴3つあります。

  • 保存性
  • 栄養バランスの良さ
  • フレッシュペットフードとウェットフードに比べて安価な傾向

一つ目のドライフードの特徴は、保存性の高さです。水分含量が10%以下であるため、開封後も品質が劣化しにくく、適切な保管条件下では一定期間新鮮さを保つことができます。これにより、大容量を購入しても無駄になるリスクが少なくなります。

二つ目のドライフードの特徴は、栄養バランスの良さです。ドライフードは犬の必要とするたんぱく質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルが適切な比率で含まれています。これにより、バランスの取れた食事をとることができます。子犬や成犬、老犬などのライフステージごとに適した製品や特定の健康状態・アレルギーを持つ犬に適した製品など、幅広いラインナップも特徴的です。加えて、ドライフードは消化が良く設計されているため、犬の消化器系にも優しいフードです。高温で調理されたフードは消化しやすく、犬の体内での栄養素の吸収を助けます。さらに、硬い粒状のフードは、咀嚼を促すことで歯の健康にも寄与し、歯石の蓄積を減らす効果があります。他にも、味と香りも工夫されているため、食欲が落ちがちな犬でも食べやすくなっています。

三つ目のドライフードの特徴は、フレッシュペットフードとウェットフードに比べて安価な傾向である点です。フレッシュペットフードとウェットフードは嗜好性が高く、製造工程もより複雑で価格も上がりがちですが、ドライフードは製造方法の工夫などによって価格を抑えています。

犬のドライフードの一般的な製造方法

犬のドライフードの製造方法は、主に原材料の準備、材料の混ぜ合わせ、押し出し(エクストルージョン)、乾燥、冷却、コーティング、そして包装のステップから成り立っています。

最初に、原材料となる肉類、穀物、野菜などが選定されます。これらの材料は一般に、たんぱく質源としての肉または肉副産物、エネルギー源としての穀物、ビタミンとミネラルを補給する野菜やその他の添加物が含まれます。これらの原材料は品質チェックを経て、製造プロセスに移る前に適切に調理されます。肉は粉状に挽かれ、穀物は砕かれ、全ての材料が均一に混ざるように調合されます。

調合された原料は、次に押し出し機に送り込まれます。押し出し機は、材料を加熱し、高圧でフードの形を形成する装置です。このプロセス中に、原料は加熱され、一時的に糊化し、特定の形状(たとえば小さな丸い形)に押し出されます。押し出しプロセスは、材料の消化率を向上させると同時に、フードの密度を調整し、最終的な製品の形と質感を決定します。

押し出されたフードは次に乾燥機に移され、ここで余分な水分が取り除かれます。この乾燥プロセスは、長期保存が可能になるように設計されています。乾燥後、フードは冷却され、この段階で品質を安定させるために室温まで温度が下げられます。

その後、多くの場合、味付けや栄養補強のために、脂肪、オイル、ビタミン、ミネラルがコーティングされます。このコーティングプロセスはフードの味と栄養価を高め、または特定の健康機能を提供するために行われます。

最終段階として、ドライフードは包装機械で包装されます。
このようにして製造されたドライフードは、栄養価が高く、長期間保存が可能であり、犬にとって栄養バランスの取れた食事となります。

ドライフードの種類

犬のドライフードには、さまざまな種類があり、それぞれの製品がライフステージや特定の健康問題、嗜好性に応じて設計されています。これらのフードは主に、特定の健康効果、犬の成長段階に焦点を当てて区別されています。

まず、ライフステージにもとづくドライフードがあります。大きく3タイプ存在し、子犬用、成犬用、シニア犬用です。子犬用のフードは高たんぱくでカロリーが高く、成長に必要な栄養素を豊富に含んでいるため、成長期の犬の健康をサポートします。成犬用のフードは、日常の活動量に適したカロリーで、犬の維持栄養ニーズを満たすようにバランスが取られています。シニア犬用のフードは、高齢犬の代謝率と活動量の低下に対応するためにカロリーが抑えられ、関節の健康をサポートする成分を含んでいることが一般的です。

続いて、特定の健康問題に対応したドライフードも広く利用されています。例えば、肥満が心配な犬用の低カロリードライフード、皮膚や被毛の健康をサポートするオメガ脂肪酸を強化したドライフード、消化が良い成分を使用した消化ケアドライフードなどがあります。これらの特殊なフードは、獣医師の指導のもとで選ぶことが推奨されることが多いです。

また、原材料に注目したドライフードも人気があります。これには、穀物を使用しないグレインフリーフードや、アレルギー対応のフードが含まれます。グレインフリーフードは、小麦やトウモロコシなどの穀物を避け、代わりにジャガイモやエンドウ豆など他の炭水化物源を使用しています。これは穀物アレルギーや不耐性がある犬に適しています。

さらに、有機成分のみを使用したオーガニックドライフードや、人間の食品基準で製造されたヒューマングレードのフードも市場には存在します。これらの高品質なフードは、合成添加物や化学物質を避けたい飼い主に特に人気があります。

これらのドライフードの選択は、犬の健康状態、年齢、特定のニーズにもとづいて行うことが大切です。

ドッグフードの種類とドライフードの立ち位置

そもそもドッグフードにはどのような種類があるのか、またドライフードは他のドッグフードと何が違うのか解説します。

ウェットフードとは?

犬のウェットフードは、水分含有量がフード全体の75%前後で、殺菌工程を経て缶詰、アルミトレー、レトルトパウチなどにパッケージングされたフードです。一般的にドライフードよりも風味が豊かで多くの犬が好み、食欲を刺激する効果があります。

水をあまり積極的に摂取しない犬にとって、ウェットフードは水分補給のサポートをしてくれ、腎臓の健康維持に役立ちます。また、ウェットフードは柔らかいため、高齢犬や咀嚼能力が低下している犬にとってより良い選択肢となり得ます。

しかし、ウェットフードには保存性が低いというデメリットがあり、開封後は冷蔵保存が必要で、通常は数日以内に食べ切る必要があります。これは、ウェットフードが新鮮な食材を使用し、保存料を最小限に抑えていることが大きな理由となっています。さまざまな品質のウェットフードが存在する昨今では、質のよくない4Dミート(肉副産物)や添加物が含まれているフードも存在するため、成分表を慎重に確認しましょう。

フレッシュフードとは?

犬のフレッシュフードは、主に未加工の新鮮なお肉や魚、野菜、果物、全粒穀物などからつくられ、不必要な保存料や人口添加物、酸化防止剤などが使われていないドッグフードです。AAFCO(米国飼料検査官協会の基準を満たしている総合栄養食やメインドッグフードへのトッピング食として存在しており、犬に必要な栄養素がバランスよく配合されています。

また、上記のような特徴から、犬の元々の食性に近い食事ができるので、犬にとっては消化しやすく栄養価も高い食事であり、、免疫力向上および健康改善につながりやすいと考えられています。

新鮮な食材は、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラル、酵素を含んでおり、愛犬の健康に大きく貢献してくれます。また、さまざまな種類のフレッシュフードが存在し、愛犬のアレルギーも考えながら与えることができます。さらに、新鮮なお肉やお魚、野菜は、缶詰やドライフードに比べて自然な味や風味が強く多くの犬に好まれ、食欲を刺激するため、食欲が落ちがちな高齢犬や病後の回復期にある犬にとって大きなメリットになります。

ドライフードとウェットフードの違い

まず、ウェットフードの最大の特徴はその高い水分含有率です。ウェットフードは通常、水分含有率が約70%~85%であり、これは犬が必要とする水分を摂取するのに役立ちます。特に水をあまり飲まない犬や腎臓の健康が気になる犬には、水分摂取の面でウェットフードが推奨されることがあります。

また、ウェットフードは滑らかで柔らかい質感を持っているため、食べやすく、特に幼犬や高齢犬、また歯が不自由な犬に適しています。さらに、ウェットフードは味や香りが豊かであり、食欲が落ちがちな犬にも好まれやすいです。

一方、ドライフードは低水分で、一般的に水分含有率が10%以下です。ドライフードの硬いテクスチャは、犬の歯を清潔に保つのに役立ち、歯石の蓄積を減らす効果があると言われています。また、ドライフードは保存が利きやすく、開封後も比較的長期間保存することができるため、経済的で扱いやすいというメリットがあります。さらに、ドライフードはカロリー管理がしやすい点もメリットになりうるでしょう。

栄養面においては、ウェットフードもドライフードも犬に必要な全ての栄養を摂取できるように設計されていますが、メーカーやブランドによって栄養バランスが異なることがあるため、フード選びの際には注意が必要です。

ドライフードとフレッシュペットフードの違い

犬のフレッシュペットフードとドライフードは、素材の扱い方や製造プロセス、価格などに違いがあります。

フレッシュペットフードは、新鮮な食材を使用しており、ヒューマングレードのお肉、野菜、果物などが主に用いられます。これらの食材は低温で調理されることが多く、栄養素の損失を最小限に抑えながら食材の自然な風味と栄養素を保持するように作られています。また、添加物や保存料を含まないことが一般的で、冷凍で保存されます。

さらに価格はドッグフード別でみると比較的高い傾向にあります。 一方、ドライフードは水分を一定量除去した状態のドッグフードで、長期間の保存が可能です。原材料は高温で調理され、その後に乾燥させてフードの形を形成します。このプロセスは大量生産に適しており、コスト効率が良いため、比較的安価になる傾向があります。ドライフードはその保存性と扱いやすさがメリットですが、保存料などの添加物が使用される場合が多いフードです。

犬のドライフードのメリット

ドライフードは、犬にとってどんなメリットや影響があるのでしょうか。複数の視点から見ていきましょう。

栄養バランスが良い

ドライフードは、犬が必要としている栄養素をバランスよく摂取できるように設計されています。製造過程で各種の栄養素が適切な比率と量で混ぜ合わせられるため、栄養管理がしやすくなります。このバランスの取れたフードは、犬の成長、健康維持、活動に重要な役割を果たします。

ドライフードの製造には通常、たんぱく質源として肉や魚が用いられ、ビタミン・ミネラル源として穀物や野菜、添加物が加えられます。たんぱく質は筋肉の構築と修復に必要であり、犬のエネルギー源としても重要です。炭水化物は穀物や野菜から摂取でき、エネルギーの持続性と消化のサポートをしてくれます。ビタミンとミネラルは、免疫機能の強化や骨と歯の健康の維持などに寄与します。

また、犬の年齢、体重、健康状態に合わせて配合された製品も数多く存在します。子犬用のフードは成長に必要な栄養素が含まれており、シニア犬用のフードには消化を助ける成分や関節の健康をサポートする栄養素が含まれています。このように、ドライフードは犬のライフステージや特定の健康問題に応じた栄養サポートを提供します。

さらに、ドライフードは愛犬に合った正確な量を与えることができるため、栄養過多や不足を防ぎやすくなります。

歯の健康を促進する

ドライフードは、硬い質感が特徴的で、犬がこれを咀嚼する際に歯の表面に蓄積した歯垢を物理的に削り取る効果があります。この過程は、人間が歯ブラシで歯を磨くのと似ており、犬の歯石の形成を遅らせることができるため、口内環境の健康維持に寄与します。

犬がドライフードを咀嚼するとき、フードの粒が歯と歯の間や歯茎に触れ、摩擦により食べかすや細菌の蓄積を取り除くのに役立ちます。この作用は、特に歯垢が硬化して歯石になるのを防ぐのに効果的です。歯石は放置すると歯肉炎や歯周病の原因となり、最終的には歯の喪失につながる可能性があります。

さらに、ドライフードの咀嚼は歯茎のマッサージ効果もあり、これにより歯茎の血流が促進されます。良好な血流は歯茎の健康を保ち、炎症を予防するのに役立ちます。歯茎が健康であれば、歯を支える組織が強化され、歯が健康な状態で長持ちすることにつながります。

アレルギー対応

アレルギーを持つ犬にとって、食事はその症状を管理する上で非常に重要な要素です。アレルギー対応のドライフードは、特定のアレルゲンを含まないように配慮された成分で作られており、これによってアレルギー反応を引き起こす可能性が低減されます。

アレルギー対応ドライフードの製造においては、一般的なアレルゲンとして知られる成分、特に穀物、特定の肉類、乳製品、または人工的な添加物が避けられます。例えば、小麦やコーン、大豆などの穀物は多くの犬にアレルギー反応を引き起こすことが知られており、これらを含まないグレインフリーのドライフードが提供されています。また、鶏肉や牛肉など、一般的な肉類にアレルギーを持つ犬向けに、鹿肉や魚肉など代替たんぱく質源を使用したフードも開発されています。

これらのアレルギー対応ドライフードは、犬の消化システムに優しく、必要な栄養素を適切に摂取できるように設計されています。たんぱく質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど、犬の健康を維持するためのバランスが取れています。そのため、アレルギーがある犬でも、特定の食材を避けつつ、健康的な食生活を送ることができます。

特定の健康問題に対応

特定の健康問題に対応するドライフードも存在します。肥満が懸念される犬向けにはカロリーが低減されたフードがあり、糖尿病の犬向けには炭水化物の種類と量が調整されています。

これらの特殊な健康問題に対応したフードは、獣医師との健康管理計画の一環として簡単に組み込むことができる点がメリットです。

ウェットフードやフレッシュペットフードよりも安価

犬のドライフードがウェットフードやフレッシュペットフードに比べて安価であるという点は、多くの飼い主にとって大きなメリットとされています。この価格の差にはいくつかの理由があります。

まず、製造プロセスが異なります。ドライフードは、原材料を粉状にし、必要な栄養素を配合した後、高温で押し出して形成し、最終的に乾燥させる過程を経ています。このプロセスは大量生産に適しており、コストを抑えることができます。一方、ウェットフードやフレッシュペットフードは、フードを新鮮に保つために特別な処理やパッケージングが必要であり、これがコストアップにつながります。

また、保存性の面でもドライフードは優れています。ドライフードは水分が少なく、長期保存が可能であるため、大量に製造しても品質が低下しにくいです。これに対して、ウェットフードやフレッシュペットフードは水分を多く含むため腐敗しやすく、保存料を加える必要がありますし、冷蔵や冷凍が必要な場合もあります。そのため、ウェットフードやフレッシュペットフードは保管コストも高くなりがちです。さらに、ウェットフードやフレッシュペットフードは重量があり、特別な温度管理が必要なことも多いため、物流コストが高くなり、価格に転嫁する必要があります。

保存・保管が簡単

犬のドライフードの大きなメリットの一つに、「保存・保管が簡単」という点があります。この特性は、ドライフードが持つ低水分量と製造工程の特徴に由来しています。

ドライフードは通常、水分含有率が10%以下であるため、微生物による腐敗が起きにくい状態です。水分が少ないことから、ドライフードは室温で長期間保存が可能で、特別な冷蔵や冷凍が不要です。

これに対し、ウェットフードやフレッシュペットフードは、高水分含有率のため、開封後は速やかに使用するか冷蔵保管する必要があります。また、これらは未開封の状態でも冷暗所での保管が求められることが多く、保管には注意が必要です。

犬のドライフードのデメリット

ここではドライフードを利用する際のデメリットをご紹介していきます。

水分量が少ない

犬のドライフードにおける「水分量が少ない」という特性は、その保存性やコスト効率には有利ですが、いくつかのデメリットも伴います。

ドライフードの水分含有率は通常10%以下であり、これは自然界で犬が摂取する食事の水分量と比較すると非常に低い水準です。そのため、ドライフードを主食とする犬は、十分な水分を別途摂取することが求められます。

しかし、犬によっては十分な量の水を自発的に飲むことが難しい場合もあります。これは特に高齢の犬や病気を抱えている犬に見られる問題で、水分摂取が足らない場合は脱水状態を引き起こすことがあります。脱水は犬の健康に多くの影響を及ぼす可能性があり、肌や被毛の健康不良、消化不良、さらには腎臓病のリスク増加につながることが知られています。加えて、ドライフードの固さと乾燥した質感は、特定の犬にとっては食べにくさを感じさせることもあります。若い犬や健康な成犬であれば問題なく噛み砕けますが、歯が弱い、あるいは口内に問題を抱えている犬にとっては、食事が困難になる場合があります。

このように、ドライフードの低水分量は犬の水分摂取量に影響を与えるため、日々の水分補給に注意を払い、犬の健康状態に応じて食事の調整を考える必要があります。特に、ドライフードのみに頼るのではなく、ウェットフードやフレッシュペットフードの併用なを行い、犬が適切な水分を摂取できるよう工夫することが推奨されます。

保存料や人工添加物の使用

犬のドライフードにおける「保存料や人工添加物の使用」は、多くの飼い主が懸念するデメリットの一つです。これらの成分は、フードの品質を保つために用いられることが多いですが、犬の健康に与える影響が問題視されることもあります。

保存料はドライフードの長期保存を可能にしますが、使用される化学物質が犬の健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。特に、人工的な保存料には発がん性が疑われるものや、アレルギー反応を引き起こすものが含まれていることがあります。例えば、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)やBHT(ブチルヒドロキシトルエン)などは、多くの国で使用が許可されていますが、潜在的な健康リスクが関連づけられていることが示唆されていることもあります。

また、人工添加物には、色素やフレーバーが含まれることがあります。これらは製品を外見上魅力的に見せたり、味を向上させるために使用されますが、自然の成分とは異なり、犬の消化器官にとっては異物となることがあります。人工的な色素やフレーバーによって、犬が食物アレルギーや皮膚疾患を発症するリスクが高まることも報告されています。

消化しにくいことがある

ドライフードは高温で調理されるプロセスを経ており、その過程で食材の天然の酵素が失われることがあります。酵素は食物の消化を助ける重要な役割を果たしているため、これが不足すると犬の体内での食物の分解が十分に行われないことがあります。また、高温処理によりたんぱく質の構造が変わることもあり、それが消化を困難にする原因となることもあります。

さらに、ドライフードはその固形で乾燥した性質から、多量の水分を必要とします。犬が十分な水を飲まない場合、フードは胃腸内で適切に膨らむことなく消化されず、消化不良や便秘を引き起こす原因となることがあります。

おすすめの犬のドライフード5選!

国内で人気なドライフードをいくつかご紹介します。

モグワン

モグワンのドライフードは、手作り食にもとづいたレシピで、食いつきの良さと健康を目指しています。主要成分として鶏肉とサーモンを56.5%使用し、サツマイモ、アスパラガス、リンゴ、クランベリーといった多様な野菜と果物もバランスよく配合されています。

栄養成分としてはたんぱく質が27%以上、脂質が10%以上で、オメガ3とオメガ6脂肪酸も適切に含まれています。全年齢の犬に対応している点も特徴的でしょう。

株式会社レティシアン|ドッグフード・キャットフード・ペット用品

このこのごはん

このこのごはんのドライフードは、自然派志向のドッグフードです。主に新鮮な肉と野菜をもとに作られており、無添加で安全性が高く、犬の健康を第一に考えたレシピが特徴です。

食材はすべて人間が食べられる品質(ヒューマングレード)で、肉だけでなく野菜や穀物もバランス良く使用しています。特に、穀物については消化しやすい形に加工されており、アレルギーを引き起こしやすいとうもろこしや小麦は使用していません。代わりに栄養価の高い玄米などの雑穀を使用しており、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。

このフードは、犬が雑食性であることを考慮して作られています。

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うまか

うまかのドライフードは、大きく3つの特徴があります。

一つ目は、原材料を厳選している点です。主軸の材料としては、海藻やハーブを用いて自然豊かな環境で育てられた九州産華味鳥が使用されており、他にも玄米りんご、ニンジン、かぼちゃが材料とされています。着色料や合成保存料などの添加物は使用されていません。

二つ目は、栄養バランスが良い点です。AAFCOの総合栄養食基準をクリアした高たんぱく・低脂質な食事です。また、健康な足腰のためにグルコサミンやコンドロイチンが配合されています。

三つ目は、衛生面・品質面で安心ができる国産素材を使用している点です。

ドッグフード うまか

ミシュワン

ミシュワンのドライフードは、全ての犬種および全ライフステージに対応したフードです。

人間でも食べられるレベルのヒューマングレードの原材料を使用しており、新鮮かつ安全です。特にアレルギーを考慮し、穀物や小麦のバランスを重視しており、添加物は使用していません。

これにより、犬の健康を守りながら、家族との絆を深めることを目指しています。

MISHONE -ミシュワン-| ヒューマングレード品質のプレミアムドッグフード

カナガンドッグフード

「カナガンドッグフード」は、イギリス産のプレミアムなグレインフリーのドライフードです。

主成分には高品質なフリーレンジのチキンが使用されており、穀物を含まないため穀物アレルギーがある犬にも適しています。フードには野菜、果物、ハーブがバランス良く配合されており、自然な栄養素が豊富です。

また、たんぱく質源として鶏肉だけでなく、サーモンオイルも使用されており、オメガ3脂肪酸が豊富で犬の健康維持に貢献します。

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ドライフードの選び方

実際にドライフードを購入したい場合は、どのように選ぶと良いのか解説します。

原材料の質と透明性

ドライフードを選ぶ際には、使用されている原材料がどこでどのように育てられたかを理解することが重要です。高品質で、人間が食べられるレベルの材料を使っているかを確認しましょう。また、原材料リストが明確で、不要な添加物や保存料が含まれていないかもチェックが必要です。

栄養バランス

犬の健康を維持するためにはバランスの取れた栄養が必要です。たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルが適切な比率で含まれているフードを選ぶことが大切です。特に成長期の犬や、特定の健康問題を持つ犬の場合は、その犬に合った栄養バランスを確認しましょう。

アレルギー対応

食物アレルギーを持つ犬の場合、特定の原材料を避ける必要があります。アレルギーを引き起こす可能性のある成分が含まれていないか、またはアレルギー対応のドライフードを選ぶことが重要です。

総合栄養食の基準を満たしているか

総合栄養食の基準を満たしているかどうかを確認することは非常に重要です。総合栄養食とは、そのフードだけで犬が必要とする全ての栄養を適切なバランスで摂取できることを意味しています。

フードが総合栄養食の基準を満たしているかどうかを確認する方法としては、以下の点に注意してください。

  • AAFCOステートメントの確認
    製品に「AAFCOによる総合栄養食としての栄養プロファイルを満たしています」との表記があるか確認してください。
  • 成分リストのチェック
    高品質のタンパク質源(例:鶏肉、牛肉、魚など)がリストの最初に来ているかを確認します。また、必要な脂肪、ビタミン、ミネラルが含まれているかも重要です。
  • 製品ラベルの詳細情報
    栄養成分表示をチェックし、エネルギー量、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン類、ミネラル類が犬の健康維持に必要な量であるか確認します。

獣医師や犬の栄養学に詳しい専門家がレシピを監修しているか

犬のドライフードを選ぶ際に、獣医師や犬の栄養学に詳しい専門家がレシピを監修しているかどうかを確認することは非常に重要です。専門家が関与することで、科学的根拠に基づき、犬の生理的および栄養学的ニーズを満たすよう設計されていることが保証されます。

選ぶ際には、包装や公式サイトでこの情報を確認すると良いでしょう。

ドライフードへの切り替え方

現在とは異なるドライフードへ切り替える場合は、徐々に行うことが重要です。急な食事の変更は、犬の消化に負担をかけることがあり、下痢や嘔吐などの消化不良を引き起こす可能性があります。

まず、現在のドッグフードに少量の新しいドライフードを混ぜることから始めます。最初の数日間は、新しいフードを全体の10%から20%程度にして、残りは従来のフードを与え続けます。この比率で犬が新しいフードを受け入れ、消化に問題がないことを確認してから、徐々に新しいドライフードの割合を増やしていきます。

通常、完全に新しいフードに切り替えるまでには7日から10日かかります。毎日または2日ごとに新しいフードの比率を少しずつ増やし、古いフードの比率を減らしていきます。例えば、次のステップでは新しいフードを30%に増やし、その後50%、70%と徐々に増やしていきます。 この過程で、愛犬の様子を注意深く観察することが重要です。特に便の状態や日常生活の様子、食欲に変化がないかをチェックし、何か異常が見られた場合は切り替えを遅らせたり、獣医師さんに相談したりするようにしましょう。

ドライフードの与え方

ドライフードを与える際は、犬のサイズや活動量、健康状態に合わせて適切な量を計ることが重要であり、栄養価の高いドライフードは過剰に与えると肥満の原因になることもあります。フードのパッケージに記載されている犬の体重に応じた推奨量を参考にしましょう。

主食として与える場合

ドライフードを主食として与える場合は、その食事が犬にとって必要な栄養素を満たしている必要があります。これには、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどがバランス良く含まれていることが重要です。製品が総合栄養食であることを確認し、適切な量を日々の食事として与えます。

ドライフードのふやかし方

子犬や老犬の場合、ドライフードをふやかして与えるケースもあります。ドライフードをふやかす際、65℃以上の熱湯では栄養素が損失する可能性があるため注意してください。ふやかし方は、ドライフードを食器またはチャック付き密閉袋に入れ、ぬるま湯に15~30分ほど浸します。フードがふやけたら、そのまま、あるいはスプーンなどで潰して与えてください。

愛犬の健康と幸せを考えるなら、ドライフードの選択は重要な選択になります。原材料や製法、価格帯など、選択肢は非常に多彩です。ここでは、愛犬が喜ぶドライフードの見つけ方の一例をお伝えします。

ドライフードの保存・保管方法

まず、ドライフードは乾燥している状態で保存する必要があります。湿気はカビや細菌の繁殖を促進し、フードの品質を低下させます。また、冷暗所で保管することが理想的です。直射日光や高温の場所は避け、温度が一定で湿度の低い場所を選ぶことが重要です。

フードの保管には、元々入っていた袋や専用の密閉容器を使用すると良いでしょう。多くのドライフードの袋にはジッパーが付いており、開封後も袋をしっかりと閉じて湿気を避けることができます。容器に移す場合は、清潔で乾燥した容器を使用し、フードが空気に触れるのを最小限に抑えることが望ましいです。

保存する際には、フードの賞味期限を常に確認し、開封日を記録しておくと良いでしょう。開封後のドライフードは、できるだけ早めに使い切ることが推奨されます。一般的には、開封後1〜2ヶ月以内に使用することが望ましいとされています。

ドライフード選びのよくある質問

ドライフードの適切な与え方は?

ドライフードの適切な与え方は、犬の年齢、体重、活動量によって異なります。フードのパッケージに記載されている推奨量をもとに、犬の健康状態や活動量に応じて調整してください。また、フードは1日に1回でなく、朝夕2回に分けて与えることが一般的です。

ドライフードとウェットフードの違いは?

ドライフードは水分量が少なく(約10%以下)、保存が効きやすく安価ですが、犬に十分な水分を別途与える必要があります。ウェットフードは水分量が多い(約70%以上)ため、消化が良く、高齢犬や嗜好性を求める犬に適していますが、保存が効きにくく価格も高めです。

ドライフードはどのように選べばいいの?

ドライフードを選ぶ際は、まず犬の年齢(子犬、成犬、高齢犬)に適した製品を選びます。次に、主原料となるたんぱく質源を確認し、鶏肉や牛肉、魚など犬の好みやアレルギーがないものを選びます。添加物が少なく、自然由来の成分を使用している製品が推奨されます。

ドライフードの保管期限はどれくらい?

ドライフードの保管期限は、未開封で製造日から約12〜18カ月である場合が多いですが、商品によって異なります。、パッケージに記載されている賞味期限を確認してください。開封後は、品質を保つために1〜2カ月以内に使い切ることが望ましいです。

まとめ

栄養管理が比較的容易で、保存性に優れた犬のドライフード。年齢や犬種、嗜好性、目的に応じて多彩な種類が展開されており、購入経路も最も幅広く用意されています。

保存方法や給与量に注意しながら、愛犬の食生活の一つの選択肢として検討いただけたらと思います。

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